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Photographer: Xinhua News Agency/Xinhua News Agency
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キオクシアがIPOの方針を維持、今夏にも実現目指す-関係者

  • IPOが最も有望な調達手段と認識、米企業が買収検討との報道も
  • 世界的な半導体不足の中、企業価値は360億ドル以上-アナリスト

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キオクシアホールディングス(HD)は早ければ今年の夏にも新規株式公開(IPO)を目指す計画だ。買収に意欲を示す海外半導体メーカーもある中、同社株を保有する企業連合などはIPOによる資金調達の方針を維持する。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  情報が非公開のため匿名を条件に話した関係者らは、IPOが最も有望な資金調達手段だと述べた。米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)は、米マイクロン・テクノロジーウエスタンデジタルがそれぞれキオクシアHDを買収するとの可能性を報じていた。

  フラッシュメモリーの製造を主力とするキオクシアHDは、ベインキャピタルが主導する企業連合から出資を受け2018年に東芝から独立して以来、IPOのタイミングを模索してきたが、メモリー市況の低迷などから先送りされてきた。キオクシアHDに4割を出資する東芝は、売却資金を原資に株主還元する方針を示している。

  WSJの報道によると、キオクシアHDの企業価値を約300億ドル(約3兆3200億円)と評価する買収となる可能性があるが、実現は確実ではないという。今年後半にIPOを実施する可能性も残っているとしている。

  事情に詳しい1人の関係者は、キオクシアHDの買収は「まったくありそうもない」と述べた。また別の関係者は、ベインなどの株主がIPOの代替案を検討している可能性はあるものの、買収の交渉は行われていないと語った。

  メモリーは自動車からスマートフォンなどの電子機器、ゲームに至るまでさまざまな製品に使われる。新型コロナウイルス禍での巣ごもり需要もあり、メモリーを含む半導体が世界的に不足する中、半導体業界で主導権を争う中国と米国の緊張関係も再び高まっている。

  エース経済研究所の安田秀樹シニアアナリストは、半導体業界の現在のブームと展望を考えると、IPOを実施すればキオクシアHDの企業価値は360億ドル以上になるとみている。

  キオクシアHD広報担当の山路航太氏は報道について電話取材に応じ、臆測に対してはコメントを控えるとした上で、「IPOに向けて適切な時期を見極めていきたい」と答えた。

  東芝も真偽を含め承知していないとのコメントを発表。キオクシアHD株については、引き続き東芝の株主価値最大化のために最適な方法を追求するとしている。

  東芝株は1日、一時前日比9.4%高の4090円を付け、16年12月26日以来、約4年3カ月ぶりの高値を付けた。終値は4.6%高の3910円だった。

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