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バリュー投資のクオンツ、躍進の年-2000年来最高のパフォーマンス

  • AQRやディメンショナルのファクターファンドが今年好調
  • 事業活動再開と景気刺激策を織り込みバリュー株にローテーション

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クオンツ運用者のジョージ・パターソン氏は、旅行や外食がしたくてうずうずしている米国人たちの様子を見て確信した。

  景気循環に敏感な企業の株価がさらに上昇し、ロックダウン時代の大手テクノロジー株ブームは終わるということを。つまり、新型コロナウイルス禍の中での低迷から驚異的な復活を遂げたバリュー株の上昇がさらに続くということだ。

  PGIMのシステマティック投資部門QMAで最高投資責任者を務めるパターソン氏は「バリュー株にはまだ大きな上昇余地がある」と明言。「2020年半ばの勝ち組のトレンドを極端に突き詰めると、基本的に世界にはアマゾン1社しかないことになるが、経済はそれよりも幅広い」と述べた。

Value is set for its best quarter since 2000

  バリュー株復活は、数カ月前まで悪化が止まらなかった大手クオンツファンドにとっては天からの贈り物だった。「AQRエクイティー・マーケット・ニュートラル・ファンド」は今年これまででプラス15%と、3年連続のマイナスの流れを断ち切った。バリュー株に投資する上場投資信託(ETF)には昨年11月以降に1100億ドル(約12兆2000億円)余りが流入しパンデミック期の流出分を取り戻した。

  投資家が事業活動の再開と数兆ドルの景気刺激策を織り込む中で、アメリカン航空やフォード・モーターが、マイクロソフトやフェイスブックなど人気のテクノロジー銘柄のパフォーマンスを上回っている。

  ブルームバーグの指数によると、割安なバリュー株の割高株に対する優位は四半期ベースで2000年のインターネットバブル破裂以降で最良。

  上昇相場を一握りのテクノロジー株が主導してきたここ10年、バリュー株や小型株などの高リスクファクターに投資するクオンツファンドは苦戦してきたが、2021年は典型的なマルチファクターポートフォリオにとって躍進の年となっている。

Value's comeback has helped offset losses in other factors

  デービッド・ブース氏の先駆的なクオンツ会社ディメンショナル・ファンド・アドバイザーズが運用する「DFAグローバル・エクイティー・ポートフォリオ」は、ベンチマークに対して少なくとも2004年以降で最高のパフォーマンス。リサーチ・アフィリエーツのモデルに基づいたETFは、約1年ぶりにラッセル3000指数を上回る見込みだ。

  長期にわたる低迷はバリュー投資の存続可能性に疑問を投げ掛けたが、信奉者はやっと自信を取り戻している。

  「ある信念を持っているのに忍耐が足りなかった人を何人も見てきた。自分の哲学を堅持しなければいけない」とQMAのパターソン氏は語った。

原題:Value Quants Take Wall Street by Storm With Best Run Since 2000(抜粋)

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