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Photographer: BAY ISMOYO/AFP
cojp

本当に「グリーン」か、環境債の実態に目を光らす投資家-鍵は透明性

  • トヨタの「ウーブン・プラネット債」を避けた投資家も
  • インドネシア環境債拒んだアバディーン、求めるのは「透明性」

拡大しつつある世界の債券市場でも、グリーンボンド(環境債)のような急成長分野はあまりない。投資家はプレミアムを支払ってでも購入し、低めの金利を受け入れている。

  こうした異常とも言える人気ぶりが投資の実態を覆い隠しているリスクはある。少数ながらも「グリーンウオッシュ」だと懸念を示し始めた投資家もいる。つまり環境債を発行する政府や企業がブームに乗るため、環境保護やサステナビリティー(持続可能性)を誇張しているのではないかということだ。

  気候変動や貧富の格差との闘いを進めながら、同時に利益を得ようとする取り組みは、不正の兆しがあれば後退し得る。世界を良くするというコンセプトの下で発行が急増しているグリーンボンドの恩恵にあずかるウオール街にとっても痛手となる。

  アバディーン・スタンダードはインドネシアの森林破壊リスクを指摘し、同国のグリーンボンドを環境・社会・ガバナンス(ESG)ファンドに加えない方針を示した。

  NNインベストメント・パートナーズは、ポーランドの気候変動を巡る政策が不透明だとして同国のグリーンボンド保有をやめた。

  社債市場ではアクティアムが、環境に配慮したアムステルダムの空港改修資金を賄うとする社債の購入を見送った。航空機は本質的に公害につながるとの見方からだ。

  トヨタ自動車は調達資金を安全性の研究などに充てる「ウーブン・プラネット債」を起債。だが、インパックス・アセット・マネジメントの運用担当者トニー・トルチンカ氏は、安全性の追求は自動車メーカーの仕事でありそれをサステナビリティー投資に含めるのは「奇妙」だとして、このトヨタ債を購入しなかった。

トヨタ、ドル建て「ウーブン・プラネット債」で約3000億円を調達

(出典:Quicktake)

  アバディーンのESGアナリスト、ケート・マクグラス氏は「われわれが求めているのは何より透明性だ」と述べ、インドネシアが資金を投じる具体的なプロジェクトのリストを公表していないと指摘した。

  インドネシア財務省で予算ファイナンス・リスク管理を統括するルキー・アルファーマン氏は同国のグリーンボンド発行は「極めて透明」に実施されており、第二者による検証を受け認可されていると語った。

  NNインベストメントは昨年9月、ポーランドが欧州連合(EU)加盟国として唯一、2050年の気候中立目標を国家レベルで承認することを拒否したなどの理由から、同国のグリーンボンドを売り払った。ポーランド財務省の報道官は同国のグリーンボンドをそうした懸念から売却した投資家を他には知らないと話した。

  アムステルダムを含めオランダの空港を運営するロイヤル・スキポール・グループの広報担当者は、同社がよりクリーンな燃料の利用に向けた取り組みを資金面でも支援しており、統制のとれた緩やかな拡大を目指しているとコメント。トヨタの広報担当者は「安全なモビリティー社会」の追求は重要だと述べた。

Next Stop: $1 Trillion

Sales of ESG-labeled bonds keep climbing as companies latch on to trend

Source: Bloomberg Intelligence

Green Rush

Green bonds are more oversubscribed than vanilla equivalents

Source: Climate Bonds Initiative

Note: CBI compared 35 European green bonds with carefully selected vanilla equivalents. Average oversubscription was 4.2X for green, 2.9X for conventionals.

原題:Bond Investor Revolt Brews Over Bogus Green Debt Flooding Market (1)(抜粋)

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