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ブロック取引渦中のフアン氏、タイガー「最高のセールスマン」の過去

  • 伝説のタイガー・マネジメントでスピード出世
  • 株式ブロック取引の背後にフアン氏の存在-関係者

ビル・フアン氏はかつて著名投資家ジュリアン・ロバートソン氏の優秀な弟子であり、伝説のタイガー帝国から独立した投資マネジャーの1人だった。しかし現在、金融市場を揺るがしウォール街を騒然とさせている株式ブロック取引問題の渦中にいる。

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  事情に詳しい複数の関係者によると、モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックス・グループなど大手銀行は26日、フアン氏のファミリーオフィス、アルケゴス・キャピタル・マネジメントに対し、200億ドル(約2兆1900億円)強相当の株式の処分を迫った。売却されたのは米メディア企業のバイアコムCBSやディスカバリー、中国の跟誰学(GSXテクエデュ)など。

  フアン氏はタイガー・マネジメント出身だが、タイガー時代はウォール街やニューヨークの社交界では無名の存在だった。

  タイガー・マネジメントが閉鎖される中で同ファンドを離れた同氏はロバートソン氏の支援を受けながら自身のタイガー・アジア・マネジメントを約10年間運営し、リターンがトップレベルの大規模ファンドに育て上げた。

  フアン氏への出資者によると、フアン氏は投資家に対し、自身のファンドのポジションやリターンの構成などの情報をあまり開示しなかったが、ファンドの平均年間リターンがプラス16%と高成績だったため顧客は離れなかったという。

  ロバートソン氏は06年のインタビューでフアン氏について、「彼は最高のセールスマンだった」と高く評価。「当時、韓国に注目していた人は皆無だったが彼はわれわれに韓国への投資を勧めた。その後すぐにわれわれは彼を採用した。彼はスピード出世した」と説明していた。

Tiger Asia Management Said to Plan Fraud Charge Guilty Plea

ビル・フアン氏

  しかし12年、フアン氏はタイガー・アジア・マネジメントにおけるインサイダー取引での有罪を認めた後、同ファンドを閉鎖した。米司法省によると、同ファンドは08、09年に不正利益1600万ドルを得ていた。

  同氏はファンド閉鎖直後にファミリーオフィスのアルケゴスを立ち上げた。アルケゴスは大規模なトレーディングを矢継ぎ早に行うことで財を増やしたが、フアン氏はこのような手法について語ることはなかった。

  フアン氏の取引の事情に詳しい複数の関係者によると、アルケゴスへのレバレッジ提供の多くはスワップを通じて行われたという。これによりポジションは銀行のバランスシート上に記載され、アルケゴスは当局に開示する必要はなかった。

  市場参加者の推定によると、フアン氏の資産は約50億ドルから一時100億ドルに膨らんでいた。またポジションは500億ドル相当を超えていたという。

  26日に市場が動いた後、フアン氏に複数の電子メールで問い合わせたが返答はなかった。またアルケゴス従業員は電話取材に対し、ポジション解消や損失に関するコメントを控えた。

原題:
Once High-Flying Tiger Cub Stumbles Again on Leveraged Bets(抜粋)

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