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バブル叫ぶ指標、それでも逐一否定-繰り返される「今回は違う」

更新日時
  • バフェット指標やトービンのqは市場が伸びきった水準にあると示唆
  • 「群衆の思い込みにすぎず、人々は夢中になり信じたがる」と関係者

今はどこを見ても、株式相場がフロシーな(泡立つ)様子を示唆するバリュエーション(株価評価)レンズが存在するが、それでも誰かが心配するなと話す。

  著名投資家ウォーレン・バフェット氏が用いるとされるバフェット指標や「トービンのq」、S&P500種株価指数構成銘柄の利益予想に基づく株価収益率(PER)は、いずれも株価が割高か割安かを判断する指標だが、これらを見る限り、市場は伸びきった水準か極度に伸びきった水準にある。

  米連邦準備制度の寛大な金融緩和策から新型コロナウイルスワクチンに至るまで、あらゆる要因が素早い景気回復を約束していることが理由に挙げられる。

  このような指標からのメッセージが否定されるとすれば、どうしたら誰かを納得させることができるだろう。確かに市場も経済も未知の領域にある。新型コロナのようなランダムな要因がストレスの背景にある場合、古い基準が当てはまらない可能性が恐らく高い。

  同時に多くのポートフォリオが慢心により無駄に使われている。新たなルールやパラダイムの話に惑わされた投資家が資産を失う可能性を市場のベテランは常に警告している。

  マーサー・アドバイザーズのドナルド・カルカニ最高投資責任者(CIO)は「市場が新たな高値を付け、フロシーになる時はいつも『今回は違う』と主張する語り手が現れる。それが永久には続かないと何世紀もの市場の歴史からわれわれは承知している。群衆の思い込みにすぎず、人々は夢中になる。われわれは信じたがるものだ」と分析した。

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  エール大学のロバート・シラー教授が、バリュエーション指標を用いてITバブルと住宅バブルを予見したことは投資の世界でよく知られている。同教授が考案し、予測のベースとしたPERの一種「CAPE(ケープ)」は、過去10年間の平均利益に物価変動を加味して算出する。

  CAPEの現在の水準は35と2000年代初め以降で最も高く、この活況だった時期を除けば、過去最高水準にある。それでもシラー教授は最近の投稿で、「金利は低く、そこにとどまる可能性が高く、債券との比較では特にそうだが、株式は今後も引き続き魅力的に見えるだろう」と指摘した。

  一方、トービンのqとはノーベル経済学賞受賞者ジェームズ・トービン氏が提唱した投資理論の下で、株式市場で評価された企業価値と、現存する資本の再取得価格を比較した数字だ。トービンのqも2000年に付けたピークをわずかに下回る水準に達した。

  ネッド・デービス・リサーチの創業者でシニア投資ストラテジストのネッド・デービス氏は、トービンのqが長期トレンドを40%程度上回っているものの、「経済の技術的変化に伴い上向きバイアスが存在するかもしれない」と述べ、慎重な評価に値するとの見方を示した。

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By some measures, S&P 500 valuations already top dot-com era

原題:Bubble Deniers Abound to Dismiss Valuation Metrics One by One(抜粋)

(CAPEとトービンのqに関する見解を追加して更新します)
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