, コンテンツにスキップする

米債券投資家の予想、08年以降一貫して前のめり-今回も同パターンか

  • 過去の米利上げ開始時期と市場の予想を巡りJPモルガンが分析
  • モルガンSも「現在の食い違いの大きさは極めて顕著だ」と指摘

早ければ来年中の米利上げを見込む債券トレーダーにとって、次の事実は警告と捉えるべきかもしれない。それは、米金融当局が事実上のゼロ金利政策を解除して利上げに踏み切るまでどれほど辛抱強くいられるか、市場が2008年以来過小評価してきたことだ。

  JPモルガン・チェースによれば、米金融当局が金融危機時に政策金利をゼロ%近辺に引き下げて以降、マネーマーケット・デリバティブ(金融派生商品)でヘッジや投機を行う人々は一貫して過度に前のめりな形で利上げ開始時期を織り込んできた経緯がある。

  連邦公開市場委員会(FOMC)は15年12月になってようやく利上げを決めたが、JPモルガンの分析では、トレーダーは08年終盤の時点で既に、2-3年以内に数回の利上げが行われると予想していた。

  最も抜け目のない投機家は、数兆ドル規模の景気刺激策と新型コロナウイルスワクチンの接種加速を念頭に、インフレが制御不可能な状態にならぬまま、現行のような超低金利政策が続けられることはないと判断しており、以前と同様のパターンが生じている可能性がある。

  スワップ市場と先物市場は現在、来年後半に0.25ポイントの利上げが1回行われるとの見方を反映し、23年末までには計3回の0.25ポイント利上げが実施されるとの観測を完全に織り込んでいる。

Markets Versus the Fed

Derivatives markets have tended to prematurely anticipate rate hikes

Source: J.P. Morgan

Note: Derivatives markets’ forward pricing based on 1-month overnight index swaps. Data as of Feb. 26, 2021.

  JPモルガンの米金利戦略責任者、アレックス・ローバー氏は「市場には独自の価格設定と認識があるが、現実はそれと異なる可能性があって、実際に異なってきた」と指摘。市場は最初の利上げ時期をもっと前倒しさせようとして金融当局を試しているが、当局者には「全くその気がない様子だ」とコメントした。

  また、モルガン・スタンレーの米金利戦略責任者、グニート・ディングラ氏も「市場と米金融政策との間の多少のずれは理解できるが、現在の食い違いの大きさは極めて顕著だ。金融当局が市場に歩み寄るよりも、市場が当局に歩み寄ることになる可能性の方が大きい」と話した。

  JPモルガンは米金融当局が24年まで金利を据え置くと見ており、モルガン・スタンレーの見解もそれに沿った形だ。

Rising yields haven't yet tightened financial conditions

原題:History Says Bond Traders Are Terrible at Timing Fed Liftoff(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE