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米国の超大型景気対策、中国に600億ドルの恩恵-インフレ圧力増大へ

  • 中国製品価格の上昇が進み、貿易不均衡を巡る緊張悪化する可能性も
  • 米刺激策、中国GDPを今後1年で0.5%押し上げ得る-OECD

バイデン米大統領が打ち出した1兆9000億ドル(約207兆円)規模の超大型景気対策のおかげで、倪煒氏が手掛ける自動車ホイールビジネスは極めて好調になりそうだ。

  1人1400ドルの現金給付で「米国で需要が広がっている」と倪氏は言う。倪氏の江蘇思鉑瑞進出口は南京に本社を置き、中国メーカーから高級アルミ合金カーホイールを購入し、米国で小売企業に販売している。倪氏は「現金を手にした人々はまず買い物に走る」と述べ、今年の売り上げが30%余り増えるとの見通しを示した。

Operations At A Jiangsu Siborui Import and Export Co. Warehouse As Auto Parts Supplier Fears China's Silent Factories

倪煒氏(アナハイムにある江蘇思鉑瑞進出口の倉庫で、2020年)

Photographer:Kyle Grillot/Bloomberg 

  米国の財政出動は世界経済、特に世界最大の輸出国である中国に大きな波及効果をもたらしそうだ。ドイツの保険会社アリアンツによれば刺激策の約3600億ドルが輸入に費やされ、米国人がコンピューターや家庭用機器、衣料品を購入することで中国の輸出は2021-22年に600億ドル増加する可能性がある。

  それは同時に、すでに始まっている中国製品の価格上昇が一段と進み、貿易不均衡を巡る米中間の緊張が悪化する可能性を意味する。

Export Boom Continues

Chinese shipments set to rise again this year

Source: China's General Administration of Customs, Bloomberg surveys

  経済規模との比較で米景気刺激策の恩恵を最も大きく受けるのは米国の隣国であるカナダとメキシコとなりそうだが、経済協力開発機構(OECD)によると、中国の国内総生産(GDP)も今後1年で0.5%押し上げられる可能性がある。ブルームバーグ・エコノミクスは、米国の需要が1%増えると中国のGDPは約0.08%増加すると推計している。

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  米国では景気刺激策と今年予想される景気回復がインフレ加速を招くと懸念されている。米国債の利回りはここ数週間、上昇している。最近の中国生産者物価上昇と中国からの輸入増加が重なることで、米国の消費者が購入する中国製品は価格も高くなりそうな状況だ。

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  倪氏によれば、輸送コストが過去最高水準に迫る中、金属価格が最近上昇していることを理由に、中国のホイールメーカーは価格を引き上げている。「東南アジアの製造業はまだ回復していない。受注するのは中国の輸出会社ということになる。米国の消費者物価上昇は不可避だ」と倪氏は話した。

原題:A $60 Billion U.S. Stimulus Windfall Is Heading China’s Way(抜粋)

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