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スエズ運河ふさぐ座礁船、移動作業進まず-物流への影響長期化も

更新日時
  • 船を動かす絶好のチャンスが訪れるのは数日先の可能性-専門家
  • コンテナ船のサイズは過去10年で2倍に-業界のリスク浮き彫り

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スエズ運河で座礁した巨大コンテナ船をタグボートなどを使って動かす作業は、これまでのところ成功していない。海運の大動脈の一つである同運河の復旧は時間がかかる可能性が高まっている。

  座礁したコンテナ船「エバーギブン」を再浮上させる作業は現地時間25日午前まで中断されたと、船舶代理店インチケープがスエズ運河庁を引用してコメントした。  

  船舶引き揚げの精鋭部隊が25日に現地に到着し、全長400メートルのエバーギブンを動かす方法を検討する予定となっている。

  ただ、船を動かす絶好のチャンスは、満潮がピークを迎える28日もしくは29日まで待たなければならない可能性があるという。2012年にイタリア沖で座礁した大型客船「コスタ・コンコルディア」の引き揚げ作業を指揮したニック・スローン氏が語った。

CORRECTION Egypt Suez Canal

座礁して立往生するコンテナ船「エバー・ギブン」(24日)

  

  エッフェル塔よりも長いエバーギブンは23日に座礁して運河をふさぎ、紅海と地中海を往来する船舶が通れなくなった。世界貿易の約12%が同運河を経由しているだけに、復旧に手間取れば、新型コロナウイルス禍による電子商取引需要の拡大で逼迫(ひっぱく)している世界のサプライチェーンには新たな打撃となる。エバーギブンは中国からロッテルダムに向かっていた。

  IHSマークイットの一部であるJOCグループで欧州エディターを務めるグレッグ・ノウラー氏は「たとえ2日遅れただけでも、サプライチェーンの混乱に拍車がかかり、英国や欧州の企業への貨物配送は遅れる」と述べた。

  スエズ運河庁は作業についてコメントしておらず、復帰時期の見通しも明らかにしていない。 

  世界的な貿易の拡大に伴い、コンテナ船の大きさは過去10年で約2倍となった。そのため、立往生した場合の作業は以前に比べて極めて困難になっている。

  スエズ運河やパナマ運河のほか、ホルムズ海峡や東南アジアのマラッカ海峡など、海上輸送の難所を通過する船舶が増える中、今回の事故は海運業界が抱える大きなリスクを浮き彫りにした。船体が巨大化し、水路が混雑するのに伴い、こうした事故は今後増える恐れもある。

スエズ運河を通過する海上物流への影響を探る

(出典:ブルームバーグ)

原題:Massive Ship Blocking Suez Canal Paralyzes Trade for Second Day(抜粋)

(専門家による復旧の見通しなど情報を追加して更新します)
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