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最上位1%の米国人、コロナ禍でもますます豊かに-株と不動産回復で

  • 超富裕層1%は資産が4兆ドル増えた-全米増加分の約35%相当
  • 下位50%の世帯の資産増加分は全米全体の4%にすぎなかった

株式と不動産相場が回復した昨年の米国では、富める者がより豊かになった。

  連邦準備制度が19日に公表した家計資産の最新四半期調査によると、最も裕福な世帯上位1%は2020年に資産が約4兆ドル(約435兆円)増えた。全米増加分の約35%に相当する。この割合は下位50%の世帯では約4%にすぎなかった。

Very Good Year

Wealthiest U.S. households took the majority of the overall gains in 2020

Source: Federal Reserve

Note: Number of households represented by the top 1% 1,277,564, next 9% 11,509,938, next 40% 51,158,278, bottom 50% 63,949,595

  新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)下で一段と顕著になった富の格差は、高所得者層を対象とする増税案などバイデン政権の政策立案に大きな影響を与えている。

バイデン米政権、富裕層増税を固く決意-コロナ禍の中で潤ったと判断

株式と投信

  最も裕福な米国人は、株高や投資信託値上がり、未公開ビジネスへの出資分の評価額上昇など、下位90%の世帯が一般的に所有していない資産から最も恩恵を受けた。

How Wealth is Held

Equities are largely owned by the top 10% of U.S. households

Source: Federal Reserve

  超富裕層に最大の富の増加を昨年もたらしたのは保有していた株式。下位の世帯では、住宅資産や年金受給権など他の資産がより重要な役割を果たした。

2020 Shifts in Wealth

By income group, top 1% saw real estate equity jump 10 times faster then mortgage debt, along with massive gains in equities and private businesses

Source: Federal Reserve

教育格差

  世帯主が大学の学位を持たない家庭の資産は昨年、全体に対するシェアが縮小した。学位を持つ世帯主の家庭では資産が9兆3000億ドル増え、シェアは1ポイント上昇し71.8%となった。

College Gains

Vast majority of net wealth gains went to households with a college degree

Source: Federal Reserve

  高卒の資格も持たない世帯では、資産が1110億ドル減少。この層は全米資産の1.6%しか保有しておらず、1989年までさかのぼるデータで最低の割合となった。

年齢

  連邦準備制度のデータによると、55-69歳の米国人の資産シェアは低下しており、そのすぐ上と下の年齢層では増えた。

  「ベビーブーマー」の比較的若い世代から成る55-69歳は、シェアを前年の43.6%から42.8%に落とした。40歳未満はわずかに伸びたが、それでもシェアは6%未満と、80年代後半に得ていたシェアの半分程度。

By the Ages

Americans under age 40 hold just a 5.9% share of U.S. household wealth

Source: Federal Reserve

人種間ギャップ

  人種間の経済格差の問題は、バイデン政権の優先課題だ。連邦準備制度のデータは、白人が保有する資産が2020年に初めて100兆ドルを超えたことを示している。09年6月に「グレートリセッション」と呼ばれた大不況が終わったときの2倍だ。

  他の人種グループでも、昨年はほぼ同様のペースで資産が増加したものの、もともとのベースとなる水準が極めて低かった。パンデミック以降は持ち家比率が低下しているが、黒人の不動産エクイティーは1500億ドル近く増え、4年で最大の伸びを示した。

Household Wealth

In 2020, Americans saw large gains to record levels of wealth

Source: Federal Reserve

  全米総人口の6割余りを占める白人は高齢化が進み、資産形成に使える時間が増えたことを一般的に意味している。ヒスパニック系は人口の約18.5%で、黒人は13.4%。

  連邦準備制度の研究者は世代をまたぐ富の移転について分析。昨年公表された調査によると、「白人家庭は相続を受ける公算が大きく、相続を受けると期待する可能性も高い」という。

流動性資産

  連邦準備制度のデータから浮かび上がるパンデミックに伴う大きな変化は、比較的豊かな世帯が保有資産の一部を流動性が極めて高い資産で持つ傾向だ。いつでも払い戻し可能な預金や現金の保有合計額は20年10-12月期末時点で3兆ドルを突破。同年3月末の1兆2000億ドルから急増した。

Liquid

Checkable deposits and currency holdings soar amid the pandemic

Source: Federal Reserve

  パンデミックで警戒感が強まったことに加え、ロックダウン(都市封鎖)で支出の機会が減ったことを反映している可能性がある。

原題:The Wealth Gains That Made 2020 a Banner Year for the Richest 1%(抜粋)

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