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米国債強気相場の終焉、株式市場と為替市場に戦略見直し迫る

  • 米テクノロジー株は2013年のテーパータントラム時以上に金利に敏感
  • 米国の大型株の指標はテクノロジー株の占める割合が大きい

22日の米株式市場は下げ止まり一息ついた形だが、米国債の強気相場の終焉は、低い資金コストを前提とした全ての投資戦略を揺さぶりそうだ。

  資産クラス同士の関連性を見てみると、テクノロジー株は米国債の動きにますます敏感になり、その度合いは1999年以来の大きさになっている。バンク・オブ・アメリカ(BofA)が指摘した。

  景気過熱を容認する米当局の実験が、長く続いた米国債の強気相場に終止符を打った今、低金利を前提とした戦略は危険だとみられる。

The short-term link between bonds and stocks has turned positive

  スリーフォーティーン・リサーチの創業者、ウォーレン・パイズ氏は、「デュレーション経験則が今の市場で最も強い力を持っている。新型コロナウイルスの流行とわれわれの集団的対応がこの状況を生み出した」と話した。

  フェイスブックにせよ、ネットフリックスにせよ、本質的にはロングデュレーション取引だ。新型コロナで景気が急速に悪化した局面で、投資家は低金利の中で長期的利益を期待してテクノロジー株を買った。

  米テクノロジー株は現在、2013年のテーパータントラム時以上に金利上昇に敏感だと、アンディ・ファム氏らBofAのストラテジストはリポートで指摘している。

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  米国の大型株の指標はテクノロジー株の占める割合が大きいため、これは問題だ。

  株式のデュレーションリスクを測る1つの指標は配当利回りの逆数だ。当初の投資額を回収するのにかかる時間を示すこの指標を、株式(S&P500種株価指数)に6割、債券(米国債)に4割という伝統的な「60・40」ポートフォリオに当てはめると、デュレーションがここ約20年で最長になっていることが分かると資産運用会社ロベコ・インスティテューショナル・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ヨルーン・ブロクランド氏が指摘する。

  「非常にデュレーションの長いセクターであるテクノロジー株のウエートが過去最大に拡大する中で、株式のデュレーションはここ10年、一貫して伸びてきた」と同氏はウェブサイトで解説している。株式と債券の両方でデュレーションが伸びたという。

  キース・パーカー氏らUBSグループのストラテジストは先週のリポートで、最近の動きは市場がさらに15-25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の10年物米国債利回り上昇を見込んでいることを示唆していると分析した。

  こうした債券利回りの上昇は、キャシー・ウッド氏率いるアーク・インベストメント・マネジメントの上場投資信託(ETF)、アーク・イノベーションETF(ARKK)などにも影響を及ぼしている。

  また、メキシコやオーストラリア、カナダなど資源国の通貨が打撃を受けているとBofAは指摘。「金利上昇は、債券、株式、為替市場の全てで同時にリスクオフ環境をもたらした」とストラテジストらはリポートで分析した。

原題:Death of a Treasury Bull Market Rocks Faith in Market Winners(抜粋)

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