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日経225銘柄に売り、パッシブ投資家変化も-日銀ETF変更余波

更新日時
  • 個別ではトレンド変化のイベントの可能性も-三菱モルガン・古川氏
  • 過去の割合縮小場面でもNT倍率の上昇は変わらず-大和・阿部氏

日本銀行が上場投資信託(ETF)買い入れで日経平均連動型を除外することを決定した余波が続いている。投資家心理の変化から短期的には日経平均株価に比べたTOPIXの優位性を予想する声が多い一方、中期的にみると影響度は限られるとの見方もある。

  22日はファナックの株価は一時4.2%安の2万5585円に下落。キッコーマンは7.4%安、コナミホールディングスも3.9%安になる場面があり、日経平均の指数構成比がTOPIXに比べて高い銘柄群の下げが大きくなっている。日銀は19日の決定会合で、ETF買い入れ目安の年6兆円削除とともに、TOPIX連動型のみを買い入れることを決めた。

19日の決定会合の詳細についてはこちらをご覧ください

売り圧力強まる

  市場では日経平均の買い入れ比率はすでに十分に低下し、実際のインパクトは乏しいとの指摘はあるが、22日も日経平均採用銘柄の下げは大きい。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の古川真チーフ・ポートフォリオストラテジストは日経平均銘柄に対する日銀の買い入れが継続していたことで、「ロングポジションの利益確定を実行しにくい、あるいはショートポジションを構築しにくいと考えていた投資家が多いならば、個別銘柄によってはトレンドが変化する象徴的なイベントとなった可能性がある」との見方を示した。

  同証によると、TOPIXに比べて日経平均のウエートが大きく、19日午後に下落した銘柄としてはファーストリテイリングやキッコマン、コナミHD、ファナック、KDDI、ダイキン工業、リクルートホールディングス、セコム、日東電工などがある。

  日経225構成銘柄の一部に売りが膨らんだことで、22日はTOPIXの下げが一時1.6%安となったのに対し、日経平均は同2.3%安まで下落。日経平均をTOPIXで割ったNT倍率は一段と低下し、5月1日以来10カ月ぶりに200日移動線を取引時間中に割り込む場面も出ている。

  JPモルガン証券の阪上亮太チーフ株式ストラテジストは、日銀は2018年以降に日経平均連動型ETFの買い入れを減額してきた経緯を考慮すると、今回の決定自体はマイナーな変更だとリポートで指摘した。ただ、NT倍率が高水準に達し、足元の割安株人気を受けてTOPIXが日経平均をアウトパフォームするとの観測がある中、今回の決定は株価指数に連動した運用を行うパッシブ投資家の「日経225からTOPIXへのシフトを誘発する可能性がある」と予想する。

  日銀の黒田東彦総裁は19日の決定会合の会見で、日経平均型の買い入れ除外は、個別銘柄に偏った影響を無くすためだと説明した。株式市場ではETF買い入れの長期化に伴い、副作用を軽減するためには日経平均型の除外が必要との声が以前から根強かった。

日経平均型の除外を予想する市場の声についてはこちらをご覧ください

  大和証券の阿部健児チーフストラテジストは、19日の買い入れ対象の変更はサプライズだとし、NT倍率を一時的に低下させるとリポートで指摘した。もっとも、これまでも日銀は16年9月、18年7月と2回にわたって日経平均連動型の割合を縮小してきたが、「NT倍率の長期的な上昇トレンドは変わらなかった」とも分析。今回も倍率低下は一時的なものにとどまり、長期的な上昇トレンドは変わらないとの見方を示した。

足元では急低下

  

(6段落以降にアナリスト見解を追記します。アップデート前の記事で見出しの社名は訂正済み)
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