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クルーグマン氏、1970年代型の狂乱物価のリスクない-金融当局を信頼

  • 当局には物価圧力に対処する手段-債券市場巡る懸念にも制約されず
  • 過去のインフレは長年の「失敗の結果」、繰り返されるとは考えない

ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏は、新型コロナウイルス禍に対応するためバイデン大統領が推進した1兆9000億ドル(約207兆円)規模の追加経済対策の結果、1970年代のようにインフレが制御不可能な状態になる恐れはないとの見解を示した。

  クルーグマン氏は19日に放映予定のブルームバーグテレビジョンのインタビューで、70年代から80年代初頭の物価高騰について、「そうした事態を招いたのは、10年余りにわたって毎年のように失敗が重ねられた結果であり、それが繰り返されるとは考えられない」と話した。

City University Of New York Economics Professor Paul Krugman Interview

ポール・クルーグマン氏

Photographer: Christopher Goodney/Bloomberg

  具体的にはジョンソン政権が60年代に進めた過度に拡張的な財政政策と2度の石油ショック、バーンズ連邦準備制度理事会(FRB)議長の下での無責任な金融政策が組み合わさって、80年にピークに達した2桁インフレがもたらされたと振り返った。

  さらに、連邦準備制度には必要ならば物価圧力に対処する「容易な」手段があり、70年代のような「無責任極まりない政策」を金融当局が採用する公算は小さいと語った。クルーグマン氏は現在、ニューヨーク市立大学の教授を務める。

The 1951 inflation spike during the Korean War proved to be short-lived

  クルーグマン氏は、包括的な財政刺激策に伴う最悪シナリオがあるとすれば、朝鮮戦争時に経験したような消費者物価の一時的な急上昇だろうと指摘。経済対策が「大型刺激策であるのは間違いないものの、狂乱物価を招くような刺激策ではない」と強調した。

  同氏はまた、米金融当局が債券市場の反応を恐れて行動をためらうことはないだろうとの見方も示唆。94年の金融引き締めの際には米国債市場にショックが広がったが、最終的には「ひどいことは全く生じなかった」とし、当局者もそれを忘れることはないだろうと述べた。

  米国債市場では既に利回りが上昇して株価にも波及しているが、「1970年代のような状況を再燃させた責任を負いたいと望む金融当局者はおらず、彼らの行動がそれほど制約されるとは思わない」とクルーグマン氏は語った。

Surge in bond yields in 1994 didn't stop jobs recovery

原題:Krugman Dismisses 1970s-Style Inflation Risk, With Faith in Fed(抜粋)

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