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パウエル議長、過去からの「明確な決別」演出-ハト派メッセージ強調

  • コロナ禍からの完全回復の証拠が示されるまで利上げないと繰り返す
  • 物価抑制で後手に回るより不必要な成長圧迫の方がコスト大と認識か

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は17日、連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、米経済が新型コロナウイルス禍から完全に立ち直ったとの明らかな証拠が示されるまで、金融当局が利上げに踏み切ることはないと繰り返し強調した。

  インフレ高進の芽があれば、事前にそれを摘み取る従来の金融政策の基本路線を捨て去るもので、米金融当局が昨年発表した新たな政策枠組みに従った重要な転換だ。市場はこの数週間、米国債利回りの押し上げを通じ、当局の決意の固さを試してきた。

Powell And Mnuchin Testify Before Senate Banking Committee

パウエルFRB議長

Photographer: Susan Walsh/AP Photo/Bloomberg

  元FRBエコノミストで、現在はコーナーストーン・マクロのパートナー、ロベルト・ペルリ氏はパウエル議長について、「彼は強気に出た」とし、記者会見は「『新たな枠組みと現在行っていることに当局としてコミットしている』という、同じメッセージを何度も繰り返す演出だった」と指摘した。

  金融当局はこれにより、雇用とインフレを巡る目標で「一段と顕著な進展」を示す証拠が蓄積されるまで、月1200億ドル(約13兆円)の債券購入プログラムを縮小することなく続けることを意味する。

  パウエル議長は「われわれがシグナルを発するまで、まだそこに至っていないと想定してもらって構わない。そこに近づけば、恐らくそれを達成してテーパリング(段階的縮小)を検討する軌道にあると、十分に前もって合図するつもりだ」と語った。

  ライトソンICAPのチーフエコノミスト、ルー・クランドール氏はこうした言動について、過去の米金融当局の慣行からの「明確な決別」だと指摘。当局はインフレ抑制で後手に回るリスクを取るつりだとし、「彼らはこのようなリスクを特に深刻と考えておらず、それに伴うコストに関しても、経済成長を不必要に圧迫する場合のコストほどは大きくないと認識している」と述べた。

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原題:Powell Hammers Home Dovish Message in ‘Clean Break’ With Old Fed(抜粋)

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