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バイデン氏の環境政策、中国への「ジェノサイド」批判と利害衝突

  • 米国の太陽光パネルは新疆ウイグル自治区で生産される部材に依存
  • バイデン政権は新疆ウイグル自治区における人権侵害の疑い強く非難

バイデン米政権は、自国の再生可能エネルギー利用推進を強く訴える一方、太陽光パネルに使われる部材の主要生産地である中国新疆ウイグル自治区における人権侵害の疑いを強く非難しており、双方の問題で難しいかじ取りを余儀なくされている。

  ウイグル族が多く住む新疆ウイグル自治区の工場は、太陽光エネルギーを電気に変えるのに重要なポリシリコンの世界供給量の半分を生産している。

  一方でバイデン政権は、イスラム教徒が大部分を占めるウイグル族の文化を消し去ろうと中国が「ジェノサイド(民族大量虐殺)」を行っていると非難する。国連や人権団体などによると、ウイグル族など数十万人が中国の「再教育」収容所に送られている。

  こうした状況は、米経済再建と地球温暖化対策に力を入れるバイデン氏の思いが、米外交政策の厳しい現実といかに簡単に衝突し得るかを浮き彫りにするものだ。

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米最大の労組「AFL・CIO」のトラムカ議長

  米国最大の労働組合である米労働総同盟産別会議(AFL・CIO)はバイデン政権に対し、新疆ウイグル自治区で生産されるポリシリコンを含む太陽光製品の輸入を禁止するよう求めた。

  AFL・CIOのリチャード・トラムカ議長は、ブリンケン国務長官とサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)に宛てた書簡で「世界の太陽光製品サプライチェーンにおける新疆ウイグル自治区の大きな役割や、同地での組織的な強制労働に関する説得力のある証拠を踏まえれば、早急な対策が必要だ」と主張した。

  新疆ウイグル自治区のポリシリコン工場が安価な石炭火力発電で稼働していることも、バイデン氏の環境政策とは相いれない。

原題:Biden’s Solar Dreams Collide With His Scorn for China ‘Genocide’(抜粋)

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