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かつてアジア一の富豪だった王健林氏、企業帝国復興への視界は晴れず

  • 6年足らずの間に約3兆5000億円の個人資産を失う
  • 新型コロナのパンデミックで大連万達の苦境は深まるばかり

かつてアジア一の富豪だった王健林氏は、低金利の資金を借り入れ外国の優良資産を買い集めることで大連万達集団を拡大していった。

  王氏(66)は今、中国の資産家上位30人にも入らない。6年足らずで約320億ドル(約3兆5000億円)の個人資産を失ったのだ。この間、これだけ急激に転落した資産家は他にいない。

  王氏はグループ全体の債務3620億元(約6兆円)を削減し、エンターテインメントから不動産に至る企業帝国の立て直しを図るが、社債投資家は懐疑的だ。

5th UCI Gala Awards 2019

王健林氏

  アジアの債券市場が広範な相場下落に見舞われた今月、大連万達が発行したドル建て債の一部などが真っ先に売られた。債務リスクが海航集団(HNAグループ)や中国恒大集団、安邦集団など中国のコングロマリットを揺るがしたことから、投資家が王氏に警告を発する形となった。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ダン・ワン氏は「グループ全体の流動性が投資家にとって重要な材料になる」と述べた。大連万達の担当者に債務リスクについてコメントを求めたが返答はなかった。

  スペインのサッカークラブ、アトレティコ・マドリードも一時は買収した王氏の野望は米ウォルト・ディズニーと競い合うことだったが、今は多くの資産売却を余儀なくされている。先週には世界最大の映画館チェーン、米AMCエンターテインメント・ホールディングスの経営権を手放していたことが分かった。

世界最大の映画館チェーンAMC、中国の大連万達が経営権手放す

Arizona Governor Shuts Down State Again Amid Spike In Covid-19 Cases

閉鎖されたAMCの映画館(米アリゾナ州、2020年6月)

Three Pillars

Malls and hotels accounted for almost half of Wanda's 2019 revenue

Source: Wanda Group

Note: Graphic excludes 7.5 billion yuan in losses from Wanda's other investment activities

  中国政府がレバレッジ(借入金)に頼る事業拡大を規制するようになり、大連万達は資産売却に動いたが、債務は昨年6月時点で2017年以来の高水準に膨れ上がっていた。

  新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で、同社の苦境は深まるばかりだ。傘下の映画館やショッピングモール、テーマパーク、ホテルに打撃が広がっている。

The Good, Bad and the Offloaded

Businesses are still bouncing back from lockdowns

Sources: Filings, Wanda Group, Bloomberg

原題:China Tycoon Who Lost $32 Billion Tries to Salvage His Empire(抜粋)

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