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パウエル議長のお手並み拝見-経済予測改善と超緩和維持の両立図る

  • 財政刺激策とワクチン接種進展で市場と当局の金利見通しにギャップ
  • 最近の利回り上昇、経済見通しの改善反映なら懸念せぬと当局は示唆

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米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は今週、困難な立場に置かれることになりそうだ。米経済の回復ペースが加速し、インフレ高進懸念が生じる中にあって、超緩和的な金融政策見通しを擁護する必要があるためだ。

  16日から連邦公開市場委員会(FOMC)会合を開く米金融当局は、米東部時間17日午後2時(日本時間18日午前3時)に声明と最新の四半期経済予測を公表し、パウエル議長が2時半から記者会見する予定。新型コロナウイルス感染拡大を受けて、政策金利を0%近辺に引き下げてからほぼ1年となる。

  FOMCが前回の経済予測を公表した昨年12月16日からは、状況が大きく変化した。計約3兆ドル(約328兆円)の財政刺激策やワクチン接種の進展などを背景に、トレーダーの金利見通しと金融当局が今後数年間について発している金利政策の予想との間の溝が広がりつつある。

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  パウエル議長は過去数週間、金融引き締め観測の打ち消しに努めている。FOMCは今回、経済成長率予想を上方修正する一方で、2023年いっぱいは事実上のゼロ金利政策を維持する見通しを示すと見込まれており、パウエル議長は17日の会見で双方をどのように調和させるか、質問を受けることになりそうだ。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)の世界経済調査責任者、イーサン・ハリス氏は「今回は米金融当局にとってどちらかといえば開催したくない会合だろう。経済見通しを上方修正しなければならないのが大きな問題となる」と話した。

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  一方、最近の米国債利回りの上昇について、パウエル議長ら当局者は、力強い経済見通しといった正しい理由によるものである限り、心配しない考えを示唆している。

  BofAのハリス氏は「利回り上昇は米金融当局のプランの一部だ」と指摘。「彼らが現在行っているのは経済を活気づけてインフレ率が当局目標を上回るようにし、労働市場が活況だった19年の水準まで失業率を押し下げ、それから利上げに踏み切るという趣旨だ」と語った。

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原題:Powell Challenge: Reconcile Better Outlook and Ultra-Easy Policy(抜粋)

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