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米金融当局は23年に利上げ、金利予測分布図に示されずとも-調査

更新日時
  • 今週のFOMC、金利予測分布図で緩和策継続示唆へ-エコノミスト
  • ワクチン接種の普及や財政出動による米経済見通しの改善でも

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新型コロナウイルス禍による不況からの力強い景気回復で米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長ら当局者は2023年に利上げに動く可能性が高いが、今週の連邦公開市場委員会(FOMC)が公表する予測にはそれは示されない。エコノミスト調査でこうした見通しが示された。

  ブルームバーグ・ニュースが調査したエコノミスト予想では、23年は0.25ポイントの利上げが2回見込まれている。ただ、FOMCが米東部時間17日午後2時(日本時間18日午前3時)に声明とともに公表する政策金利予測の中央値は同年末までゼロ付近で据え置きになるとエコノミストは予測している。

  こうしたエコノミスト調査の結果は、米金融当局の昨年12月の予測に一致する。その後、バイデン大統領による3月11日の署名で成立した1兆9000億ドル(約207兆円)規模の追加経済対策を含め、計3兆ドル近い財政出動を議会が承認し、ワクチン接種の加速で経済見通しが改善しているにもかかわらずだ。

「強力な3要素」

  調査に回答した米ポイント・ロマ・ナザレン大学のエコノミスト、リン・リーサー氏は「巨額の財政出動と金融支援、累積需要の強力な3要素がワクチン接種の普及で自由になった経済に影響を及ぼすという未知の状況を、米金融当局は今調査している」と指摘した。

  FOMCが今年2回目となる今週の会合で、政策金利をゼロ付近に維持し、資産購入ペースを現行の月額1200億ドルに据え置くのはほぼ確実。パウエル議長は当局の目標とする完全雇用に依然として程遠いと繰り返し強調し、金融支援の縮小議論は時期尚早としている。

Rate Liftoff

Economists see first Fed rate hike in 2023

Source: Bloomberg survey of economists March 5-10

  それでも、エコノミストの4分の3は23年末までの複数回の利上げを予測しており、利上げ幅予想の中央値は約0.5ポイント。一方、ブルームバーグが昨年12月に実施した調査の中央値では、24年ないしそれ以降まで政策金利の据え置きが見込まれていた。

  ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、カール・リカドンナ氏は「経済予測に変化はあるだろうが、金利予測はあまり動かないだろう」と述べ、金利予測分布図(ドット・プロット)の「ドットが幾つか上昇修正されるかもしれないものの、出口スケジュールの変化を認めないという点でFOMCの予測中央値は現状維持となろう」との見方を示した。

FOMC予測

  3月5-10日にエコノミスト41人を対象に実施した調査の結果によると、FOMCは今年初の四半期経済予測で、21年の成長率予測を上方修正し、インフレ率見通しも引き上げるが、資産購入の縮小や利上げの時期を早めることはなさそうだ。

Fed Stays Easy

FOMC seen upgrading growth forecasts and keeping rates near zero

Source: Bloomberg survey of economists March 5-10

Note: Economists were asked to forecast what the median Federal Open Market Committee participant would estimate in the Summary of Economic Projections.

  同調査によれば、21年の米国内総生産(GDP)伸び率のFOMC予測は5.8%と、昨年12月時点の4.2%から上方修正される公算が大きい。インフレ率予想は3カ月前より若干高くなりそうだが、21年末の失業率見通しは昨年12月時点と同じ5.0%となると見込まれている。

利回り上昇

  経済成長見通しの改善に伴い、米国債利回りがここ1カ月に急上昇したことは、米金融当局者の注意を引いている。ただ、パウエル議長らは経済見通し改善に起因する動きだとし、厄介なものとは受け止めていない。

No New Guidance

Most economists don't expect March FOMC statement to change very much

Source: Bloomberg survey of economists March 5-10

  エコノミスト調査では、FOMCが声明で金融状況引き締まりのリスクを強調したり、金利や債券購入に関するフォワードガイダンスを強化したりする可能性が低いことも示された。

  バンク・オブ・ザ・ウエストのチーフエコノミスト、スコット・アンダーソン氏は調査への回答で、「FOMCは当面は様子見姿勢を続けるだろう。声明や利上げ時期、インフレ予測について今回の会合では大きな変化はない」と述べた。  

原題:Fed to Hike Rates in 2023 But Dots Won’t Show It, Economists Say(抜粋)

(経済予測に関するエコノミスト予想などを追加して更新します)
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