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パニックも起きた中国株急落-人気集めた株式投信、一部で解約も

  • 国営メディア、新規参入の投資家に理性的であり続けるよう呼び掛け
  • 英雄視していたファンドマネジャーを「犬」呼ばわりする投資家も

中国株式市場が見舞われた1兆3000億ドル(約142兆円)相当の売りが落ち着つくにつれ、投資信託業界が混乱の中心にあったことがはっきりしつつある。

  国営メディアは11日、投信業界を名指し。証券時報は1面の論説で、市場に新たに参入した投資家に理性的であり続けるよう呼び掛け、ファンドマネジャーに対しては投資家保護の強化に向け運用資産の規模と長期的パフォーマンスのバランスを図るよう促した。別の報道によれば、株価急落時に大手保険会社による大規模な株式投信解約はなかった。

  投信の運用成績が2年連続で市場全体を上回り、当局が長期投資を育む商品の開発を奨励したことから、中国では投信人気が広がった。業界の記録によれば、昨年だけで株式投資に重点を置く投信2400億ドル余りが販売された。

  手っ取り早く稼ぎたいと願う投資家心理の広がりにあらがえず、3兆ドル規模の投信業界では、同じような一握りの銘柄に資金を投じるファンドが増えている。そうした銘柄はバリュエーションが急上昇したが、反動も大きかった。本土株の指標CSI300指数は2カ月でほぼ20%上げた後、今度はそれより速いペースの下げに転じた。

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China's stock rout is hammering mutual funds

  中国ではほとんどの投信が単一の戦略に従っていたようだ。つまり、酒造関連の大型株買いだ。貴州茅台酒などの株価が急騰すると投資家のリターンは何倍にも膨らみ、一部のファンドマネジャーを教祖のようにあがめる雰囲気も生じた。

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  証券時報によれば、Eファンド・マネジメントが今年1月に投入した株式投信は2370億元(約3兆9700億円)の注文を集め、中国での株式商品の記録を塗り替えた。

  だが相場が反転すると、投資家はそれまで英雄視していたファンドマネジャーにかみつき始めた。ソーシャルメディアで「王子」など賞賛していた張坤氏を「犬」呼ばわりする投資家も現れた。同氏が運用し、白酒メーカーへの投資などで昨年プラス95%のリターンを記録した「Eファンド・ブルーチップ・セレクテッド・ミックスド・ファンド」が過去1カ月でマイナス21%となったためだ。

  貴州茅台酒は6週間で30%値上がりし、時価総額は5000億ドルを突破していた。だが中国当局者による資産バブル警戒発言などで一気に25%余り急落した。

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  招商銀行の投資マネジャー、アンソン・チャン氏(上海在勤)は「相場が下落に転じると投資家はパニックになった。特にちょうど株式投信を買った投資家だ。相場が下げるやいなや、解約する投資家もいた」と述べた。

原題:China’s $1 Trillion Stock Rout Pinned on Panicky Fund Investors(抜粋)

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