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アップルカー、iPhoneで培った手法で開発か-自動車会社と協議難航

  • 鴻海精密とマグナが自動車事業での提携の有力候補との見方
  • 自動車会社は現状変えるライバルとなり得る企業への支援に消極的

アップルには新製品の投入に向けお決まりのやり方がある。自社で設計、独自の部品を調達し、外部のメーカーに組み立てを委託し協力していくというものだ。

  自動車市場への参入を目指すアップルだが、一部の大手自動車メーカーとの協議は行き詰まっている。そのため「iPhone(アイフォーン)」などで培ってきた手法を採用し、製造を請け負う比較的知名度の低い企業と手を組む可能性がある。

  自動車の製造でアップルには主に3つの選択肢がある。既存の自動車メーカーとの提携、独自の製造施設建設、台湾の鴻海精密工業(フォックスコン)やカナダのマグナ・インターナショナルなど受託生産事業者との協力だ。

  アップルは韓国の現代自動車など複数の自動車メーカーと接触したが、協議は難航。このシナリオでは、アップルが自動運転システム、内外装および車載技術を開発し、最終的な生産を自動車メーカーに委託する。これは実質的には既存の自動車会社に対し、自社ブランドを捨て、新たなライバルの製造を引き受けるよう依頼するようなものだ。

出典:Quicktake)

  アップルは機能の仕方や形など自動車の仕組みそのものの前提に挑もうとしているが、従来からの自動車メーカーは、そうした現行の価値基準を打ち砕くライバルとなる可能性を秘めた企業の支援には消極的だ。アップル、テスラ両社で長くマネジャーを務めた関係者は匿名を条件にこう指摘する。

  アップルと自動車業界の交渉はここ数カ月で立ち消え状態となっている。現代自と傘下の起亜自動車は電気自動車の開発に関する協議を確認していたが、その直後に協議を行っていないと説明。アップルの自動運転車チームは昨年、フェラーリの担当者と会ったものの進展はなかったと、事情に詳しい1人の関係者が明らかにした。日産自動車は今年2月、アップルと協議していないことを確認した。

Margins Compared

Apple is more profitable than its suppliers -- and most carmakers

Source: Corporate financial data compiled by Bloomberg.

Note: Gross profit margins for 2020. Some numbers are estimates.

  こうした事情を背景に、鴻海精密とマグナがアップルの自動車事業を巡る提携で有力候補に浮上していると、複数の業界関係者が明らかにした。鴻海精密はiPhone組み立てでアップルに最も頼られているほか、自動車事業にも進出。マグナも約5年前にアップルと自動車製造を巡り協議していた経緯がある。

原題:Apple Tilts to IPhone Playbook for Car as Automaker Talks Stall(抜粋)

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