米国株が最高値、ハイテク中心に買い-大型刺激策を意識
Jeremy Herron、Lynn Thomasson1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。
11日の米株式相場はハイテク銘柄中心に上昇。S&P500種株価指数とダウ工業株30種平均が最高値を更新した。連邦政府による1兆9000億ドル(約206兆円)規模の追加経済対策が意識された。
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S&P500種はテクノロジー株や一般消費財銘柄などが幅広く上昇。大型ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は、2月に付けた最高値を11%下回った下落局面からの持ち直しが続いた。半導体銘柄がハイテクの上昇を主導した。
ツイッターも大幅高となり、テスラも株価回復が続いた。上場初日となった韓国の電子商取引大手クーパンは41%値上がり。
S&P500種は前日比1%高の3939.34。ダウ平均は188.57ドル(0.6%)高の32485.59ドル。ナスダック総合指数は2.5%上昇。
米国債市場では、30年債入札後に10年債利回りが上げ幅を縮小。ニューヨーク時間午後4時59分現在、同利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.54%。先週の米新規失業保険申請件数は前週比で予想よりも減少し、昨年11月初め以来の低水準となった。バイデン大統領は1兆9000億ドル規模の追加経済対策法案に署名した。
TIAAバンクの世界市場担当プレジデント、クリス・ギャフニー氏は「米政権は法案によって株式市場に若干の追加燃料を注入した。これはロケット燃料になる」と指摘。「最高値更新の背景には、刺激策で世の中に投じられる資金の存在がある。最初数回の景気対策プログラムよりも広範なものだ」と述べた。

外国為替市場ではドルが下落。ドル指数は3日続落し、1週間ぶりの安値を付けた。主要10通貨ではスイス・フランの上昇が目立ったほか、原油高を追い風に資源国通貨も値上がりした。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.5%低下。ドルは対円では0.1%高の1ドル=108円51銭。ユーロは対ドルで0.5%高の1ユーロ=1.1986ドル。
ニューヨーク原油先物相場は続伸。約1週間ぶりの大幅高となった。米国の州間幹線道路で車両走行距離が増加したとのデータや、英国での道路利用拡大を示すデータなど、燃料消費の回復が勢い付いている兆候が注目された。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物4月限は1.58ドル(2.5%)高の1バレル=66.02ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント5月限は1.73ドル高の69.63ドル。
金スポット相場は米10年債利回りの持ち直しを背景に上げを失った。ニューヨーク時間午後2時35分現在では前日比変わらずの1オンス=1721.40ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は0.1%高の1722.60ドルで終えた。
原題:Stocks Surge to Record With Aid Deluge Imminent: Markets Wrap(抜粋)
CORRECT: Dollar Retreats as Stocks Jump on Stimulus Euphoria(抜粋)
Oil Advances With Signs Emerging of Fuel Consumption Rebound(抜粋)
Gold Heads for First Loss in Three Days With Yields Rebounding(抜粋)