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米下院、バイデン大統領推進の経済対策法案を10日採決-可決の見通し

  • ウォール街の当初予想を大幅に上回る規模-民主は自賛し共和は批判
  • エコノミストの間では米経済成長率予想の上方修正の動きが相次ぐ

米下院は10日、バイデン大統領が推進する1兆9000億ドル(約207兆円)規模の経済対策法案の本会議採決を行う予定で、下院民主党指導部は同日午前の可決を見込んでいる。

  予想通り可決されれば、14日に失効する失業保険給付上乗せの期間延長などを盛り込んだ大型経済対策が大統領の署名を経て成立する。1400ドルの個人向け直接給付も月内に開始される予定で、対策の景気刺激効果は長く続くことになりそうだ。

  下院の与野党勢力が僅差で、上院では50議席ずつ同数の議会にありながら、ウォール街が実現可能と当初想定していたよりはるかに大きな規模の経済対策となる。米国の社会的セーフティーネット(安全網)は欧州各国に比べてかなり小ぶりな状況が長年続いてきたが、今回の経済対策はその長期的な拡充を可能にするテンプレートにもなりそうだ。

President Biden Speaks After Senate Passes $1.9 Trillion Relief Bill

バイデン大統領

Photographer: Shaw Thew/EPA/Bloomberg

  民主党は1100億ドル近くに上る扶養家族税額控除の一時的な拡大で子供の貧困率を半減し、失業保険給付を巡る免税措置や学生ローンの救済措置がさらに多くの米国民の助けになると説明している。

  エコノミストの間では今週、経済対策の効果を加味して成長率予想を上方修正する動きが相次いだ。モルガン・スタンレーは9日、今年の米成長率見通しを7.3%と、従来の6.5%から引き上げた。1951年の朝鮮戦争時の好景気以来、上回ったことのないペースだ。また、経済協力開発機構(OECD)は従来予想の2倍余りの数値に上方修正した。

世界経済は21年に急回復へ、米国が主導-OECDが予想上方修正

Hiring Plans Rebound

nfib

  カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CIBC)のチーフエコノミスト、エイブリー・シェンフェルド氏は、「見通しを引き上げる新たな理由が毎週、1つずつ増えているような状況だ。今回の直接給付を受けた支出に加え、新型コロナウイルスワクチン接種の進展で貯蓄の多くの部分が支出に回るだろう」と述べた。

  ホワイトハウスのサキ大統領報道官は直接給付について、財務省が早急な送付を計画しており、バイデン大統領の名前を記載する手間を省くと説明した。

  議会予算局(CBO)は、経済対策の下での今年の支出が1兆1000億ドル、来年は4590億ドルに上ると推計している。こうした支出の流れを踏まえた形で、ブルームバーグがまとめた2022年の米成長率予想は中央値で3.8%と、19年までの10年間の平均である2.3%を上回っている。

  民主党のピート・アギーラ下院議員は「この法案は米国民のために講じられたものとしては大恐慌以降で最も大胆な内容だ」と指摘した。

  一方、ワクチン接種のペース加速を背景に新型コロナ新規感染者数の伸びが鈍化し、経済は既に回復基調にあるとして、共和党議員は経済対策の規模が過大だと批判。過去1カ月間の米国債利回りの上昇を踏まえ、インフレ高進懸念の高まりにも言及している。

Debt Pileup

Federal debt as share of GDP to double by 2050

Source: CBO forecasts

Note: Forecast does not include the $1.9 trillion stimulus package

原題:Biden Stimulus Nears Final Approval With House Vote Wednesday(抜粋)

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