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忘れかけていたバリュー投資に再び存在感、コロナ禍での損失回復

  • 割安株に投資するETFは10週連続で新規資金を呼び込む
  • 追加経済対策を控えるほか、コロナ後の景気回復の見通しが追い風

しばらく人気が下火となっていたバリュー株投資が盛り返している。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以降に記録した損失を全て取り戻した。

  割高な銘柄を売って割安株を買うこの投資戦略のトータルリターンはコロナ禍前の水準を回復した。ブルームバーグのロング・ショート指数が示した。

  昨年の苦境で景気循環株はバリュエーションが下がったが、1兆9000億ドル(約207兆円)規模の米追加経済対策を控え、新型コロナの流行収束に伴う景気回復が見込まれる中で、大量の資金が急ピッチで戻りつつある。

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Value has drawn inflows in recent weeks, unlike growth

Source: Bloomberg Intelligence

  バリュー株に投資する上場投資信託(ETF)は10週連続で新規資金を呼び込んだ。資金流入と株式相場上昇に後押しされ、運用資産は昨年11月初め以降で1000億ドル増加。四半期ベースの純流入は過去最高を記録する勢いで、運用資産はあと50億ドル増えれば成長株のETFを追い抜く。

  言ってみれば、ここ10年に不調だった投資手法が今や、強気相場で最も人気の高い手法の1つに取って代わる方向にありそうだ。

Long-short value has reversed its Covid-spurred losses

  景気への楽観論を背景にした利回り上昇で、割安株への短期的な投資がこれまで以上に魅力的になっている。サクソ・キャピタル・マーケッツのストラテジスト、エレノア・クレイ氏はリポートで「利回りが上昇するほど、ローテーションへの圧力が増す」と分析した。

  こうした構造的変化を受け、投資家は成長株など過去に好んだ銘柄を記録的なペースで手放し、出遅れた銘柄の確保に向かっている。

Momentum is plunging versus value

  目覚ましい回復を遂げたバリュー投資は9日の取引では影を潜めた。代わりに、1カ月足らずで1兆5000億ドルの時価総額が吹き飛んだハイテク株が上昇した。

  ただ設備投資が回復しており、たとえローテーションが一服しても景気循環株の上昇が続く余地はあると、エバコアISIはみている。デニス・デブシェール氏ら同社のストラテジストは「マクロの状況はなお割安株とボラティリティーに有利だ。ただリターンのペースは鈍化するだろう」とリポートで指摘した。

原題:
Value Investing Gains $100 Billion and Wipes Out Pandemic Losses(抜粋)

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