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英中銀、引き締めシフト準備の観測打ち消し-インフレより失業を懸念

  • ベイリー総裁は英経済へのリスクを強調、経済活動の「出発点低い」
  • 市場は向こう3年間で0.5ポイントの利上げ織り込む

イングランド銀行(英中央銀行)が金利上昇とインフレを巡る観測を抑え込もうとしている。新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)の影響からなかなか脱却できない英経済のリスクに焦点を絞っている。

  ベイリー総裁率いる金融政策委員会(MPC)の大半のメンバーはここ2週間、高い失業率を含む経済のたるみ(スラック)を指摘してきた。失業率は向こう数カ月にさらなる上昇および高止まりが見込まれ、消費者物価の上昇ペースを押し上げる要因とはなりそうにない。

  ベイリー総裁は8日の講演で「トンネルの先に明かりが見える」としながらも、「われわれの最新予測で想定されている経済の出発点の活動水準は低い」とくぎを刺した。

ベイリー総裁、英経済のリスクは下振れ方向-引き締め観測に水

  債券利回り上昇とインフレ兆候は、英中銀が景気回復の過熱を防ぐため引き締め方向にかじを切る準備をしているとの臆測を呼んだ。しかし1-3月(第1四半期)にマイナス成長が見込まれ、コロナ対策が年央まで続く見通しの中、中銀は景気刺激措置を今後何カ月も継続する意向を示唆している。

英国、6月に経済全面再開目指す-ジョンソン首相が4段階の緩和計画

Yields on 10-year gilts have surged since the start of 2021.

  HSBCホールディングスのシニアエコノミスト、エリザベス・マーティンズ氏はリポートで、今月の会合で政策当局者らに突き付けられる疑問は、向こう3年間で0.5ポイントという市場が織り込んでいる利上げ予想と最近のポンド相場上昇が妥当かという点と、「妥当でないならば、いつ、どのように行動するかだ」と指摘した。

  MPCメンバーの最近の発言は以下の通り

  • ハスケル氏(3月5日):英経済がさらなる支援を必要としている可能性を否定しない
  • ブリハ氏(2月22日):労働市場のスラックがより持続し、一段と大きなインフレ抑制要因になることを懸念
  • テンレイロ氏(3月3日):英中銀の現在の経済予測からはインフレリスクが全く見られない

  チーフエコノミストのホールデン氏のみが、インフレ加速の見通しについて警告し「一度興奮したトラを飼いならすのは難しい」と述べた。

Bouncing Back

U.K. budget officials see a stronger rebound than previously estimated

Source: Office for Budget Responsibility, Bank of England

Note: 4Q 2019 = 100

原題:
What Worries BOE Officials Now Is Jobs, Not the Inflation Threat(抜粋)

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