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債券利回り急上昇、中銀はどう対応-19日の日銀発表まで世界が注視

  • FOMCとECB、日銀、イングランド銀行、カナダ銀が発表へ
  • 新型コロナで世界の中銀が大規模支援の1年前と様変わり

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に襲われた世界経済の持ち直しに寄与した各国・地域の中央銀行は今、投資家の見方が割れる中で、回復を軌道に乗せ加速させるという難題に直面している。

  コロナワクチンと政府の景気対策がもたらした楽観は、債券利回りを急上昇させ、米国のインフレ期待を10年ぶりの高水準に押し上げた。超低金利と低い借り入れコストを景気拡大が始まった後も維持すると約束している中銀の足元を危うくする環境だ。

  今後2週間に政策を発表する米連邦準備制度と欧州中央銀行(ECB)、日本銀行、イングランド銀行、カナダ銀行はいずれも、これまでの約束をあらためて表明する公算が大きい。雇用回復を確保したいことに加え、尚早な支援引き揚げという前回危機後の過ちを繰り返したくないからだ。 

Gaining Momentum

Economic activity picked up in all major economies in February

Source: Bloomberg Economics, Google, Moovitapp.com, German Statistical Office, BloombergNEF, Indeed.com, Shoppertrak.com, Opportunity Insights

Note: Jan. 8, 2020 = 100

  しかし、今やリスクは逆側に傾いているように見える。政策当局は経済への信頼感の表れである緩やかな債券利回り上昇を歓迎するが、回復の妨げとなる無秩序な急上昇は避けたい。このため、インフレ加速は昨年の物価下落に起因する一時的な調整であり高い失業率が物価圧力を抑制すると主張している。

  新型コロナで世界経済に急ブレーキがかかり、中銀が合計9兆ドル(約976兆円)に上る金融支援で対応した1年前とは様変わりだ。

  ING銀行のアジア太平洋担当チーフエコノミスト、ロブ・カーネル氏は「中銀に新たな課題が突き付けられている。回復が続きインフレ指標が上昇する中で緩和的な政策をどうやって正当化し続けるかだ」と述べた。 

Uneven Recovery

European economies will expand as little as 1.8% and as much as 5.6% this year

Source: European Commission

  カナダ銀行は10日、ECBは11日に政策を発表する。ECB当局者らはこれまでのところ、同中銀の債券購入プログラムの柔軟性によって不適切な金融タイト化を防ぐことができるとしているが、2011年に尚早な利上げを余儀なくされリセッション(景気後退)の二番底に陥った経緯を恐らく念頭に置いているだろう。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は16、17両日会合を開く。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は、より緩和的な政策をより長くというスタンスを再確認すると見込まれる。想定される今年のインフレ上昇については重要視しない姿勢を示し、利回り急上昇に対応するかとの問いに答えることは避けるとみられる。

  18日に政策を発表するイングランド銀は、債券購入ペースを年内に減速させる計画だ。巨額の景気対策を受けてマイナス金利の可能性はますます小さくなりエコノミストは引き締め開始を視野に入れている。

  日銀の金融政策決定会合は18、19両日に開催される。

原題:Central Banks Face Jumpy Bond Market With Ten Days of Decisions(抜粋)

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