【米国市況】S&P500種が反落、ハイテクに売り-ドル上昇
Andreea Papuc、Lynn Thomasson1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。t
8日の米株式相場は、テクノロジー株への売りが強まりS&P500種株価指数が反落した。ナスダック100指数は2月12日に付けた最高値から11%下落。景気循環の影響を受けやすい高バリュエーション銘柄を投資家が敬遠する動きとなった。
|
ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は2.9%下げ、昨年11月以来の安値。S&P500種は一時1%上昇する場面もあったが、マイナス圏で終えた。S&P500種のテクノロジー株指数は2.5%値下がり。一方、金融株や素材銘柄は堅調だった。ダウ工業株30種平均は上昇し、日中ベースの最高値を更新。銀行株やウォルト・ディズニー株の買いに支えられた。
テスラは5営業日続落し、5日間の下落率は20%を超えた。著名投資家チャマス・パリハピティヤ氏が出資する特別買収目的会社(SPAC)は急落。
S&P500種は前週末比0.5%安の3821.35。ダウ平均は306.14ドル(1%)高の31802.44ドル。ナスダック総合指数は2.4%下落。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.59%。
パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のアジア太平洋責任者、キム・スタフォード氏はブルームバーグテレビジョンで、「市場ではボラティリティーが多く見られるだろう」と指摘。「特にワクチンの普及が進む中、信頼感が改善しており、世界的に成長が上向くだろう。市場で自信を持つ理由は多いが、これらの多くは既に織り込まれている」と述べた。

外国為替市場ではドルが上昇。ドル指数は一時、昨年11月以来の高値を付けた。一方、円やスイス・フランなどの逃避先通貨は下落した。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.5%高。ドルは対円で0.5%高の1ドル=108円89銭。一時は108円94銭と、昨年6月以来の高値を付けた。ユーロは対ドルで0.6%安の1ユーロ=1.1847ドル。
ニューヨーク原油先物相場は反落。ドルが上昇し、ドル建てで取引される商品の投資妙味が後退した。サウジアラビアの石油施設が前日にミサイルなどで攻撃されたことはあまり材料視されなかった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物4月限は1.04ドル(1.6%)安の1バレル=65.05ドルで終了。
ロンドンICEの北海ブレント5月限は1.12ドル安の68.24ドル。1週間ぶりの大幅安となった。早い時間には71ドル台に値上がりする場面もあった。
ニューヨーク金先物相場は続落。米追加経済対策法が成立に近づいているほか、中国の輸出が1-2月に急増し、米中経済が改善するとの見方が強まった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は1.2%安の1オンス=1678.00ドルで終了。金スポットは一時1676.89ドルと、昨年6月5日以来の安値となった。
原題:Nasdaq 100 Tumbles, Ends 11% Below Feb. 12 Record: Markets Wrap(抜粋)
Greenback Holds Near Three-Month High; Yen Slumps: Inside G-10(抜粋)
Oil Falls Most in a Week With Stronger U.S. Dollar Cooling Rally(抜粋)
Gold Sags, Copper Gains With Stimulus, China Data Aiding Outlook(抜粋)