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【日本株週間展望】売り優勢、金利上昇への警戒続く-金融政策注視

  • 首都圏の緊急事態宣言延長へ、WHOパンデミック宣言から1年
  • ECB理事会や雨宮日銀副総裁では金利上昇けん制発言があるか注目

3月2週(8-12日)の日本株は売りに押される展開となりそうだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)や日本銀行金融政策決定会合を翌週に控えて、急速な金利上昇を警戒した調整相場が続く。一方で、全人代開催中に明らかになる中国のインフラ政策への期待などは相場の支えになる。

  11日の欧州中央銀行(ECB)政策委員会では、ラガルド総裁の発言に市場の注目が集まりそうだ。米時間4日は米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の発言に金利を抑制する具体的な措置の言及がなかったとの受け止めから、金利が急上昇。株式相場を不安定にする要因になっていただけに金利変動への関心は高い。国内では日銀の雨宮正佳副総裁が8日に読売経済フォーラムで講演する。

  11日で世界保健機関による新型コロナウイルスパンデミック宣⾔から1年となる。首都圏4都県で発令中の緊急事態宣言は21日まで2週間延長となる見通し。飲食店に対する午後8時までの営業時間短縮要請などを徹底し、感染拡大を抑える狙いがある。娯楽や外食関連株にとっては首都圏の消費が引き続き抑制されることが不安材料になる。

  中国で5日に開幕した全国⼈⺠代表⼤会では政策期待が高まる可能性がある。政府主導で産業の高度化を進めるための具体的な政策方針が出てくれば、中国での収益比率の高い設備投資関連銘柄には追い風だ。

  1週のTOPIXは週間で1.7%上昇。一方、日経平均株価は0.4%下落した。

《市場関係者の見方》

インベスコ・アセット・マネジメントの木下智夫グローバル・マーケット・ストラテジスト

  「市場の関心は金利上昇がどこまで続くかに集まる。米FOMCまでは手掛かりとなるFRB高官の発言がない状況の中で、日本株も相場の振れ幅が大きくなる可能性がある。金利がさらに上昇すると株には悪影響がある可能性がある一方で、日米金利差の拡大で円安となれば日本の輸出株には追い風。ECBから金利上昇をけん制する発言があれば市場に安心感が広がるだろう。中国全人代では景気刺激策に積極的な姿勢は維持する一方で、規模を大幅に縮小するとなれば今後の景気減速感につながる可能性があり嫌気されそう」

三菱UFJ国際投信の石金淳チーフストラテジスト

  「調整局面入りで上値の重い展開。大きな流れとしての上昇トレンドは変わりないが、米国の長期金利がどこまで上昇するか読めないことや米FOMC前で動きにくい。5日米国時間に発表される雇用統計で改善の停滞が示されれば、金融政策的にはテーパリングはまだ早いという見方が出てくるとの方向でとらえられるため悪い話ではない。市場のボラティリティが高まるなかで、企業業績を見極める相場へと徐々に移行していく」

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