ソフトバンクGの佐護副社長が退社へ、ゴールドマン出身-関係者
日向貴彦、Pavel Alpeyev、Giles Turner-
ゆうちょ銀副社長を経て18年に取締役として入社、報酬は約11億円
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GS出身者らを相次ぎ採用、関連部署も新設し投資体制を強化した
ソフトバンクグループの佐護勝紀副社長が退社する見通しであることが複数の関係者への取材で分かった。佐護氏はゴールドマン・サックス(GS)出身で、ゆうちょ銀行副社長を経て2018年に取締役として入社していた。
複数の関係者によれば、退社は3月末の見通し。佐護氏は投資戦略統括チーフ・ストラテジー・オフィサー(CSO)として自己資本投資などを担当した。20年に取締役を退任し、執行役員となっていた。
ソフトバンクGは5日夜、佐護氏の3月31日付での退社を正式発表した。孫正義社長は発表文書で、佐護氏は金融、投資分野の経験からこれまでなかった視点で尽力し、ソフトバンクGの投資会社としての可能性を広げるなど「大変重要な役割」を果たしたと述べた。

佐護勝紀氏
Photographer: Keith Bedford/Bloomberg
佐護氏はGS出身者を相次ぎ採用してきた。19年1月に新設した投資部門の責任者に元マネジングディレクターでゴルフ場投資の経験を持つ木本啓紀氏を、5月には投資戦略統括CSO室長に長尾至氏を起用した。20年4月に立ち上げた投資企画部の部長には、ゆうちょ銀行専務だった星野泰一氏を充てた。
佐護氏はビジョン・ファンドを率いるラジーブ・ミスラ副社長やマルセロ・クラウレ副社長のように公の場での目立った発言や露出は少なかった。報酬は19年度が11億1000万円と日本の上場企業役員の中ではトップクラスだった。
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