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長期金利が黒田総裁発言で急低下、金利変動幅の拡大観測が後退

更新日時
Federal Reserve Chairman Jerome Powell 

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Photographer: Getty Images

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日本の長期金利は急速に低下した。日本銀行の黒田東彦総裁の発言を受けて、今月の金融政策決定会合で長期金利の変動幅が拡大されるとの観測が後退し、買いが優勢の展開となった。

  長期金利は一時、前日比6.5ベーシスポイント(bp)低い0.07%と、2月15日以来の水準まで低下した。午前の取引では米国長期金利の上昇を受けて0.15%まで上昇していたが、黒田総裁の発言をきっかけに午後は下げに転じた。超長期債も買い進まれ、30年債利回りは一時0.61%と、昨年12月以来の水準まで急速に下げた。

  SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、黒田総裁の発言のトーンが変化したことを受けて「変動幅拡大の可能性は五分五分でみていたが、2、3割程度まで低くなった」と指摘。日銀全体の議論として変動幅拡大に対してだんだん慎重な姿勢が強まっている印象だと話した。

黒田総裁発言はサプライズ

  黒田総裁は5日の衆院財務金融委員会で、イールドカーブコントロール(YCC、長短金利操作)でゼロ%程度に誘導する長期金利について、「変動幅を拡大する必要があるとは考えていない」との見解を示した。

  SMBC日興証券の奥村任ストラテジストは、「このタイミングでの黒田総裁の発言はかなりサプライズ」と指摘。現行の0.2%で金利の上限が形成されるのであれば、買える目線はかなり下がるはずで、市場は取りあえず買い戻しの動きになっていると話した。

黒田総裁発言はサプライズ

パウエル議長発言の影響懸念

  4日の米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の発言を受けて米金利の先高警戒感が強まり、午前の円債利回り上昇につながっていた。

  SBI証の道家氏は、「米金利の上昇を抑えないFRBの姿勢が確認される中で、長期金利の変動幅を拡大すると想定以上に金利が上昇するリスクがある」とし、日銀がトーンダウンしているのは事実だと指摘した。

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