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債券市場は「一触即発」、爆発すれば年内にも米国債利回り2%に

  • INGとBNPは10年物米国債利回りが50bp余り上昇と予想
  • 米国債市場の流動性問題が将来の売りのきっかけとして浮上

債券市場は、爆発的に売りが加速して米国債利回りを2%に押し上げてもおかしくない状態にあると、一部のストラテジストはみている。

  INGグループによると、期間が長めの債券を保有することについて投資家の姿勢は「控えめに言っても」慎重になっており、相場が弱含む兆候が少しでもあれば急激な売りが始まる可能性が高くなっている。同行のストラテジストらは10年物米国債の利回りが現水準からさらに50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇すると予想。BNPパリバも年末までに2%に達するとみている。

  3日には英国が予想以上の債券発行計画を発表した。インフレ加速で金融当局が政策引き締めを開始しかねないとの恐れに、供給増の懸念が加わった。さらに、流動性低下が市場の動きを激しくするリスクもある。

  パドライク・ハービー氏らINGのストラテジストはリポートで、「債券市場は先週以来、一触即発の状態だ。この状況で、売りの兆しが表れた途端に投資家が逃げ出したとしても責められないだろう」と指摘した。

Bid/offer spreads widen in Treasuries, a sign of worsening liquidity

  先週の乱高下と低調な入札の後、米国債市場の流動性が注視されている。30年債のビッド価格とオファー価格のスプレッドは2020年3月のパニック時以来の大きさとなった。

  金利の行方を占う上でINGが重視するのは米5年債だ。みずほインターナショナルも同意見で、5年債利回りの0.75%をリスクの高い株式およびクレジット市場にきつい調整が起こり得る警戒ラインとして示唆した。この水準は先週破られたが、ロンドン時間4日の取引では0.72%前後で推移している。

  BNPのストラテジストは、市場が2022年終わりごろの米利上げを織り込んでいるとみて、今年末の利回り予想を2%に引き上げた。当局がハト派的な論調を繰り返しても債券売りが止まらず、連邦準備制度が債券購入を現在の月額1200億ドル(約13兆円)から増やさざるを得なくなることがリスクだと同社は考えている。

  サム・リントンブラウン氏らストラテジストはリポートで 「資産市場の相関が崩壊し米国債市場の流動性が消失すれば、当局は金融環境の悪化を抑えるために行動を促される公算が大きい」と分析。22年末より前の利上げは予想していないが、市場が早い利上げを織り込むことはあり得るとも指摘した。

原題:
Bond Market Is ‘Powder Keg’ That Could Blow Treasury Yield to 2%(抜粋)

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