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アジアの超富裕層にSPAC投資ブーム、低金利環境で高リターン追求

  • カジノ王のファミリーオフィス、SPAC関連ポートフォリオ構築
  • アジアの金融センターによるSPAC上場の容認検討、ブーム拡大も

アジアの超富裕層が世界の市場を席巻している特別買収目的会社(SPAC)投資ブームに飛びついている。

  カジノ王ローレンス・ホー氏などのファミリーオフィスは、低金利環境でより良いリターンを得ようとSPAC投資に乗り出している。

  ホー氏のファミリーオフィス、ブラック・スペード・キャピタルのデニス・タム最高経営責任者(CEO)は、「アジアの富裕な個人やファミリーオフィスの間でSPAC株購入に資金配分を増やす事例が増加している」と指摘。極めて低い資金コストのおかげで「SPAC市場は現在極めて堅調だ」と付け加えた。ブラック・スペードは現在、SPACをテーマにしたポートフォリオを構築中だという。

  金利がゼロ付近にあるため、アジアの富裕層は代替の投資チャネルを模索しており、KKRなどの大手プライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社や鄭志剛(エイドリアン・チェン)氏や李嘉誠氏、李沢楷(リチャード・リー)氏ら富豪がスポンサーとなっているSPACに特に関心を寄せている。香港とシンガポールはSPAC上場の容認を検討しており、両都市ではブームが拡大する可能性がある。

  医療分野の起業家でSPACのスポンサーでもあるデービッド・シン氏は、「今年はアジアの投資家、特に富裕層資産によるSPAC投資参入が増えるだろう」と予想。最近のSPACでは、調達資金の9割以上が機関投資家ではなく富裕層の資産だったケースもあったと指摘した。

Blank Check Please

North America makes up most of the market for SPAC listings

Source: Bloomberg

Note: Value of SPACs pending or trading as of March 3

  SPACは投資家から資金を集め、2年以内に買収先を探す。通常は未公開企業が買収標的となるが、見いだせない場合は、投資家は償還請求権を行使し新規株式公開(IPO)価格で投資資金を回収することも選択できる。

  ブラック・スペードのタム氏は、「こういう意味では、SPACはデフォルト(債務不履行)リスクが非常に低いため債券よりも安全な投資と受け止められ得る」と指摘。「さらに、一流の実業家や大手PEファンドが設立した評判が高めのSPACに投資すれば、投資家はかなり高いリターンを得られる可能性もある」と付け加えた。

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原題:Asia’s Ultra-Rich Are Piling Investments Into Blank-Check Firms(抜粋)

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