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コロナ禍で世界の貯蓄は2.9兆ドル増加、景気回復への原動力と期待

  • 米国は1.5兆ドルの貯蓄上乗せ-ブルームバーグ・エコノミクス試算
  • 消費より債務返済の優先や労働市場回復まで様子見も-慎重派の見方

世界の主要経済国の消費者は、新型コロナウイルス対策によるロックダウン(経済封鎖)期間中に貯蓄を2兆9000億ドル(約310兆円)を上積みしたと、ブルームバーグ・エコノミクス(BE)が試算した。潤沢な手持ち資金がコロナ禍からの景気回復を強力に押し上げる可能性がある。

  BEの試算によれば米国と中国、英国、日本、ユーロ圏の主要国の家計は、新型コロナの感染拡大で外出が制限され、商店も休業を余儀なくされたことから貯蓄を増やした。制限措置や各国政府の景気刺激策が続く間は引き続き貯蓄する可能性が高いという。

Savings to Splurge

Lockdown barriers to spending combined with stimulus-boosted incomes have left consumers with massive pent-up savings

Sources: National central banks and statistical agencies, Bloomberg Economics

  全体の半分に当たる約1兆5000億ドルは米国が占めている。これは前回の景気拡大局面での米国内総生産(GDP)の平均増加分の少なくとも2倍、韓国の年間GDPに相当する。

  景気回復の楽観派は、小売店やレストラン、娯楽施設、観光名所、スポーツ行事などが再開すれば消費者は積極的に支出し、買い控えていた高額商品の購入も活発になると予想する。一方、そこまでの楽観的な見方を示さない慎重派は、増えた分を債務の返済に回したり、コロナ禍が終わり労働市場に強さが見られるまでは手を付けない可能性があるとみる。

  BEのユーロ圏シニアエコノミスト、マエバ・クーザン氏は「2020年夏は偽りの夜明けだった。しかし新型コロナ対策の制限措置が解除されたら、景気はどれだけ速く回復するのかを示した」と指摘。「家計のロックダウン貯蓄がもたらした潤沢な資金はわれわれが急速な需要回復を確信する根拠の一つだ」と続けた。

Where Are the Savings Boosts Biggest?

Sources: National central banks and statistical agencies, Bloomberg Economics

原題:World Economy’s $2.9 Trillion Cash Hoard Will Drive the Recovery(抜粋)

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