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個人投資家に苦い教訓、元祖「ミーム銘柄」のハーツ株が価値ゼロに

  • 経営破綻したハーツの株にデイトレーダーらが殺到
  • 再建計画によると、ハーツ株の投資家は全ての投資が吹き飛ぶ

人気の取引アプリ「ロビンフッド」で低位株を買っているデイトレーダーは、金融業界の長年の慣習に従わず、経営破綻した米レンタカー会社ハーツ・グローバル・ホールディングスの株で利益を得ようとしていた。

  こうした投資家の殺到でハーツ株は昨年5月下旬から6月上旬の一時期に計896%上昇。同社は新株を売り出し、この熱狂を利用しようとしたこともあった。

  しかし、ハーツが連邦破産法第11条適用からの脱却を目指す再建計画で2日に示した結論は、個人投資家に苦い教訓を与えた。わずか3カ月前に2.53ドルだった同社株の価値はゼロになる。一方、ディストレスト投資を手掛けるウォール街の巨大企業を含むハーツの債権者は、全額返済を受ける。既にこれらの企業にはハーツ再建に向けた融資によって多額の手数料や利息が支払われている。

  この計画は、再建後のハーツの企業価値を50億ドル(約5300億円)近くと評価し、第1順位と第2順位の債権者に全額返済するものだ。発表資料によると、無担保の債券保有者は、投資の額面の70%を現金で支払いを受けるか、もしくは債権を新たな融資に振り向けるか選択肢が与えられる。

  一方、ハーツの破産申請後に同社株の購入に1株当たり最大5.53ドル支払った個人やデイトレーダーらの投資は吹き飛ぶ。

  株式投資家は警告を受けなかったわけではない。ハーツは昨年に新株を売り出そうとした際、価値がゼロになる可能性が高いと警告していた。同社の計画は米証券取引委員会(SEC)から待ったがかかり、すぐに停止されたが、裁判所の文書によると、同社は既に1390万株を約2800万ドルで売却していた。

Hertz stock soared after its bankruptcy, but will end up worthless

  ハーツ株を巡る展開は、投資のプロに敬遠される銘柄への個人投資家の熱狂を予見させた。オンライン掲示板レディットなど個人向けフォーラムで話題になった後に急伸する「ミーム銘柄」の先駆け的存在と言える。ハーツの破産申請から数カ月後、投資家の高揚感を受けてビデオゲーム小売りゲームストップの株価は今年1月にかけて2278%上昇したが、その後急落し、時価総額約300億ドルが吹き飛んだ。

  ハーツ株は2日の米株式市場で前日比28%で取引を終了した。

Hertz unsecured creditors can get 70 cents on the dollar under plan

原題:
Hertz, the Original Meme Stock, Is Turning Out to Be Worthless(抜粋)

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