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21兆ドル米国債ミステリー、突然消える流動性-資本要件緩和終了も不安

  • 米債市場に流動性はあるが「本当にそれが必要な時」にはなくなる
  • 「入念な分析を必要とする脆弱性が浮き彫りになった」とFRB理事

世界最大の債券市場である米国債市場に流動性はあるが、「本当にそれが必要な時」にはなくなると、債券トレーダーは長年言い続けてきた。

  先週の米国債利回りの驚くべき変動は、その教訓にあらためて裏付けを与え、国際金融の根幹を成す21兆ドル(約2240兆円)規模の市場について内省を促すものだった。株式市場では突然の変動が起こりがちだが、世界の多くの地域で安全な指標金利のベースとなる国債市場ではまれにしか起こらないと見なされていた。

  しかし米国債市場では衝撃的な動きが周期的に起こり続けており、市場参加者の一部は2008年の金融危機を受けて強化された銀行規制の影響を指摘する。14年10月にはっきりした原因も分からず短時間で利回りが急低下し急回復した際は、流動性不足に注目が集まった。

  新型コロナウイルスの感染拡大に伴う1年前の混乱で、レバレッジ投資を行っていたヘッジファンドが窮地に陥りパニック売りが増幅された時も、流動性が再び話題になった。そして先週、30年国債のビッド価格とオファー価格のギャップが、パニックの起きた20年3月以降で最も大きくなった。

  メドレー・グローバル・アドバイザーズのグローバル・マクロ戦略担当マネジングディレクター、ベン・エモンズ氏は最近の動きについて、「最も奥行きが深く最大の規模を持つ債券市場で、流動性が突然消えれば何が起きるかを、はっきり思い出させた」と指摘した。

  米連邦準備制度は、銀行がバランスシート上に米国債を保有することを容易にする資本要件緩和をパンデミック(世界的大流行)の初期段階で認めたが、期限を迎える3月末以降も延長されるかどうか市場は疑心暗鬼になっており、それが先週の動揺を助長したとアナリストの一部は考えている。

  連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は1日、「新型コロナショックに関係するフローの規模とスピードは、確率分布のテールのかなり外れにある可能性が高いが、極めて重要な米国債市場に入念な分析を必要とする脆弱(ぜいじゃく)性があることを今回の危機は浮き彫りにした」と語った。

Bid/offer spreads widen in Treasuries, a sign of worsening liquidity
Stock-market swoons come amid periods of bond volatility

原題:A $21 Trillion Treasuries Mystery Is Bedeviling Global Markets(抜粋)

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