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米国債市場のインフレシグナルに「ゆがみ」も-リフレトレードご用心

  • 10年物のブレークイーブン・レート上昇でリフレトレード加速
  • 連邦準備制度の購入がTIPS市場ゆがめている可能性-BIS

インフレがついに戻ってくると米国債市場が叫んでいる-。そう思い込んであらゆるリスク資産を買おうとしているなら、用心した方がいい。インフレ警報は債券市場で大きすぎる米連邦準備制度の存在が引き起こした誤作動の結果かもしれない。

  インフレ期待を反映する米10年物ブレークイーブン・レートは2月半ば、2014年以来の高水準に達した。これが景気への楽観を強め、リフレトレードが加速した。

  しかし連邦準備制度は新型コロナウイルス禍に対応する取り組みの一環として、インフレ連動債(TIPS)も購入している。ブレークイーブン・レートはTIPS利回りを使って算出されるが、TIPSから送られるシグナルはゆがめられている可能性がある。ここ数週間に何度か挙がったこの議論を、国際決済銀行(BIS)が1日に後押しした。

  BISは最新の四半期報告で「民間投資家にとって米国債とTIPSの純供給量は、米財務省の発行と連邦準備制度による購入の関係で決まる」と指摘。財務省による米国債の発行と連邦準備制度の購入によるTIPSの供給量減少が重なったことが、「インフレリスクプレミアムの拡大に寄与した可能性が高い」と分析した。

The Fed is aggressively increasing its presence in U.S. TIPS market

  ブレークイーブン・レートは、固定利付米国債の名目利回りとTIPSの実質利回りのスプレッドだ。インフレリスクプレミアムであるこのスプレッドは年初から徐々に拡大し、リフレトレードを勢い付かせた。

  しかしブレークイーブン・レートを決める変数の1つであるTIPSに対する金融当局の影響力は急速に高まっている。流通する米国債に対するTIPSの比率は低下しつつあり、同時に金融当局が保有するTIPSの割合は急上昇している。

原題:
Reflation Bets Hinge on Signal That the Fed Could Be Distorting(抜粋)

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