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ツイストオペ再開の議論が台頭-イールドカーブの機能不全で

  • 短期の金利はゼロ付近、長期の利回りは急上昇
  • ツイストオペは「一石三鳥になる」とBofAのストラテジスト

米国債市場の波乱で期間が長めの利回りが急上昇したことを受け、米連邦準備制度がイールドカーブの両端で金利をもっとコントロールできるよう、ツイストオペの再開を検討するのではないかとの観測が台頭しつつある。

  インフレ期待の高まりに大規模なポジション解消が加わり10年物米国債利回りは先週、約1年ぶりに一時1.6%を上回った。

  同時に、短期の金利が低くなり過ぎることも懸念されている。金融政策と財政出動、米財務省短期証券(TB)の供給動向の変化でドル供給が潤沢となり、短期金融市場の調達金利はゼロ前後で推移している。

  イールドカーブの両端での現象は金融政策によるコントロールを脅かしかねず、金融当局による次の一手がどうなるか探ろうとする動きが生じている。当局には超過準備への付利(IOER)の調整によって短期金利をコントロールするなど、さまざまな政策手段がある。

  しかし何人かのアナリストが推奨するのは、期間が長めの米国債の保有を増やすと同時にTBの保有を減らすツイストオペの再開だ。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジスト、マーク・カバナ、 メガン・スワイバー、オリビア・リマの3氏は顧客向けリポートで、「当局はイールドカーブの短期側と長期側の両方で同時に、しかし異なる理由でコントロールを失っている」と指摘し、ツイストオペは「一石三鳥になる」と論じた。

  一石三鳥だとする理由は、短期金利を押し上げる一方で、長期金利を安定させるが、準備預金には中立的な形で行われるため、補完的レバレッジ比率(SLR)規制に基づく銀行への資本増強の圧力がその分だけ減じる点にある。市場の機能の問題に対処するため当初は月額800億ドル(約8兆5500億円)相当のTBを売却し、米国債の購入は残存期間4年半以上のものに集中する手法が考えられるとしている。

  クレディ・スイス・グループのストラテジスト、ゾルタン・ポズサー氏も利回り安定化のためのツイストオペ再開とSLRの明瞭化を推奨。SLRを巡る不確実性も最近の乱高下の一因だったと指摘した。

Rising bond yields, falling funding rates stoke chatter about Fed's plans

  また、ジェフリーズのエコノミスト、アネタ・マルコウスカ、トーマス・サイモンズ両氏は、ツイストオペが「実行可能な選択肢」になるためには連邦準備制度がまず、失業率低下と持続的な2%インフレへの道筋の遠さを強調して、イールドカーブの短期側を安定させなければならないとコメントした。

  BofAも、当局がツイストオペが必要との結論に達するには、流動性と市場環境の一段の悪化の兆候を目にしなけければならないだろうとの見方を示した。

原題:
Treasury Curve Dysfunction Ignites Talk of Federal Reserve Twist(抜粋)

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