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ZHDの新たな収益計画にアナリスト厳しい目、株価は2カ月ぶり安値

ソフトバンク傘下のZホールディングス(ZHD)の株価が急反落した。LINEとの経営統合を受けショッピングなどのコマース、フィンテックなど4領域に経営資源を集中し、2023年度に営業利益で過去最高益を目指す計画を示したが、今後の先行投資負担などを踏まえ、アナリストの間では失望感が広がった。

  ZHD株は2日の日本株市場で一時前日比5.9%安の629.1円まで売られ、1月4日以来、約2カ月ぶりの安値となった。下落率の大きさは2月4日(6.8%)以来、およそ1カ月ぶり。

  注力する4領域は「コマース」や「フィンテック」のほか、飲食や旅行予約などの「ローカル・パーティカル」、防災やヘルスケアなどの「社会」。2024年3月期に売上高で2兆円、営業利益は過去最高となる2250億円を目指す方針だ。

  共同最高経営責任者(Co-CEO)の川辺健太郎社長は会見で、「全ての事業でAI(人工知能)を実装する」と述べ、5年間で5000億円の投資を行うほか、AI活用のため5000人のエンジニアを増員する考えを明らかにした。

  シティグループ証券の鶴尾充伸アナリストはリポートで、「事業統合のための先行投資やシナジーの顕在化までの時間を鑑みると、営業利益の成長は難しい印象だ」と指摘。創出される利益が先行投資に投入される結果、中期計画は追加的な上振れ余地が乏しく、「失望的なもの」とみている。

  野村証券の長尾佳尚アナリストも、統合に伴い発行済み株式数が約48億株から77億株へ約60%増えたため、「新業績計画はEPSベースでは従来計画に比べて中計期間以上の時間が必要との見解が示されたという解釈もできる」と指摘した。

SoftBank's Z Holdings and Line Corp. Announce Strategies On Its Merger

新生ZHDの共同CEOに就いた川辺、出沢両氏 (1日・都内)あ

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  

  ZHDは1日、LINE1株につき11.75株を割り当てる株式交換を実施し、経営統合が完了した。LINEの商号は2月28日にAホールディングス(AHD)に変更されており、ソフトバンクと韓国のネイバーが株式を50%ずつ保有。AHDは上場会社のZHD株式の65.3%を保有し、ZHDの下にヤフーと事業承継会社の新LINEがぶら下がる形になった。

  また、フィンテック分野ではQRコード・バーコード決済事業のペイペイとLINEペイを2022年4月に統合させるため、協議を開始した。モバイルマーケティングのMMD研究所の1月の調査によると、QRコード決済で最も利用されているのはペイペイ(43%)で、LINEペイは5位(4.6%)となっている。

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