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話題株:日銀の出資証券がストップ高、個人投資家の心理を映すとの声

東京証券取引所に上場する日本銀行の出資証券の価格は1日、ストップ高となる18%高の3万3000円になった。市場では、議決権などのない出資証券の価格上昇について、一部の個人投資家の心理を映すものだとの声があった。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘チーフ投資ストラテジストは、個人の投資家心理はかなり良好で、日銀が買い入れた上場投資信託(ETF)の含み益について、黒田東彦総裁が12兆-13兆円あるとの試算を明らかにしたことも買い安心感になっているとみる。

日本銀行の出資証券、過去3年間の価格推移

  日銀の資本金は1億円で、そのうち55%が政府からの出資。残る45%は民間からの出資を受け入れ、出資証券はジャスダック市場への上場銘柄として売買できる。ただ株主総会に相当する出資者総会が存在しないため、出資者に議決権はないなどの制限がある。

  昨年の出資証券の価格でも新型コロナウイルスの流行で急落した後に急上昇する場面があった。松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「あえて言うなら過剰流動性相場となり個人投資家がマニアックな投資先に注目した」と話す。短期売買をしている投資家が目先の相場上昇を狙って買っているという。

  価格は急上昇したが、売買高は4100枚。前月には取引が成立しない日もあり、流動性が低い銘柄だ。三菱モルガンの藤戸氏は、個人投資家がかつて現物だった券面を飾りにするために購入するような銘柄で、機関投資家が通常組み入れない出資証券の価格上昇は具体的な日銀の収益評価ではないと話す。松井証券の窪田氏は、業績や配当で判断することができない銘柄のため、浮動株も少ないことも加わり荒い値動きになりやすいとみていた。

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