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日銀は長期金利上昇を静観との見方、YCC上限めど-債券市場

長期金利は先週末に5年ぶり水準まで跳ね上がったが、日本銀行は金利上昇の抑制措置には踏み切らなかった。市場では日銀が今月の金融政策決定会合で行う政策点検を控えて、長短金利操作下で上限めどとなる0.2%まで静観姿勢が維持されるとの見方が出ている。

  2月26日の債券市場では新発10年債利回りが朝方に一時0.175%と、2016年1月のマイナス金利政策導入後の最高水準を更新した。同日は日銀の国債買い入れオペが予定されておらず、午前10時10分のオペ通知時刻などに臨時のオペが入る可能性が一部で指摘されていたが、結局、1日を通して通知はなかった。午後5時に公表された3月のオペ月間予定でも、全年限の買い入れ額レンジと回数が据え置かれた。

市場参加者の見方

SMBC日興証券の森田長太郎チーフ金利ストラテジスト

  • 先週末は日銀が中途半端なタイミングで介入はしないというスタンスを明確にしたと言える
  • ここで長期金利の変動をある程度容認しておけば、今月の政策点検で仮に「より柔軟に長期金利が動く」ことを促すような何らかのディレクティブの変更があった場合でも、オペレーションを急変させて市場を動揺させることを回避できる
  • 長期金利が本当に0.2%を超えてくる動きとなれば、日銀は指し値オペでも臨時オペでも強制的に金利上昇を止める手段は持っている
  • ここまでの動きは、緩和長期化を想定する中で副作用の増大が気になっている日銀にとっては問題のない範囲ということのようだ

三井住友トラスト・アセットマネジメントの押久保直也シニアエコノミスト

  • 日銀が臨時オペをしてしまうと、政策点検の前に誤ったシグナルを発することになってしまう
  • 今後、長期金利の許容変動幅を拡大しようとしているさなかで、0.2%程度までの金利上昇では動かないと思われる
  • 現段階で日銀が静観姿勢を取っているということで、変動幅の拡大が現実味を帯びてきた面もある
  • 決定会合に向けて日銀の真剣度が試される中、長期金利は0.2%を超えて0.25%まで上昇するリスクはある
長期金利の推移

  日銀は16年9月に長短金利操作(イールドカーブコントロール、YCC)を導入し、18年7月に長期金利の変動許容幅を従来のプラスマイナス0.1%の2倍に拡大した。長期金利はその後0.155%を付ける局面もあったが、指し値オペの実施などから金利上昇に歯止めが掛かり、ことし2月まで過去2年間は0.1%を下回る水準で推移していた。

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