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リスクパリティー戦略のクオンツを直撃、株式と債券の同時急落

  • マルチアセットのアプローチ、「全てを売る」ケースで打撃も
  • RPAR ETFは25日、コロナで混乱した昨年3月以来の大幅安

2月21日の週の金融市場での売り浴びせで厄介なのは、逃げ場所がほとんどないことだった。資産全般にリスクの分散を目指すクオンツ投資にとって、これは悪いニュースとなる。

  S&Pの指数によると、いわゆるリスクパリティー戦略のパフォーマンスは25日、過去4カ月で最悪となった。12億ドル(約1280億円)規模の上場投資信託(ETF)「RPARリスクパリティーETF」は新型コロナウイルス流行下で相場が荒れた昨年3月以来の大幅安となった。

  ヘッジファンド界の大御所、レイ・ダリオ氏が普及させたこの投資手法は各資産のボラティリティーに基づいて資産全般に資金を配分する。このため、相場の状況がそろって悪化する場合は苦戦することがある。25日にはS&P500種株価指数が2.5%安、米10年債も急落した。相関した動きが続いていることから、両先物の60日ベースの相関関係は2016年以来の高水準になっている。

A sustained positive stock-bond link could pressure multi-asset funds

  このような動きが起きているのは、インフレ上昇で両資産ともに価値が損なわれる可能性があるとの見方が主因だ。米国が1兆9000億ドル規模の追加経済対策を推し進め、新型コロナ流行の落ち着きに伴い世界的に経済活動が再開される中、こうした懸念は強まる見通しだ。

  しかし今のところ、ウォール街のストラテジストらは顧客に心配しないよう伝えている。

  野村証券の高田将成クロスアセット・ストラテジストは、債券と株式の同時下落はリスクパリティーファンドや他のそうしたボラティリティー・コントロール・ファンドに不利に働く傾向があるとし、ファンドが「全てを売る」選択肢を選ぶケースも見られるとリポートで指摘。ただ、リスクパリティーファンドのレバレッジ比率はまだ低いと見積もっていると続けた。

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  同様にJPモルガン・チェースのストラテジスト、ニコラオス・パニギリツオグル氏もリスクパリティーファンドのレバレッジは2月に平均を下回る水準にとどまっており、エクスポージャー削減圧力は弱まっていると23日のリポートで指摘。その上で、バランス型ミューチュアルファンドでポジションが膨らんでいることから、今月末時点で推計900億ドル規模の株式売りにつながる可能性もあると警告していた。

原題:
Risk-Parity Quants Hammered by Stocks and Bonds Moving Together(抜粋)

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