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【日本株週間展望】調整継続、米インフレ警戒収まらず-為替面は支え

  • 米10年国債利回りは1年余りで最高の水準に到達、VIXは急上昇
  • 米ISM製造業や雇用統計など重要指標、米金融当局者の講演も多数

3月1週(1ー5日)の日本株は調整局面が続く見込み。米国の金利急騰でインフレへの警戒が強まっており、短期的には高値圏にある株価に対する不安が高まりやすい。半面、為替の円安は指数を下支えするとみられる。

  米10年国債利回りは25日に一時1.6%台まで急上昇し、1年ぶりの高水準に到達した。米国株のボラティリティー(変動性)の指標であるVIXは35%上昇の28台となるなど、楽観ムードが支配的だった反動で米国株は高値波乱の兆しをみせており、投資家心理が落ち着くにはまだ時間がかかりそう。1週には追加経済対策の協議が引き続き注目されるほか、重要経済指標や米金融当局者の講演などが多数予定されており、米金利動向に影響を与える可能性がある。

  米経済指標では1日に2月の米供給管理協会(ISM)製造業景況指数、3日にISM非製造業、5日に雇用統計が予定される。市場予想ではISM製造業と非製造業がともに58.7と前月比変わらず、非農業部門雇用者数は13万3000人増(同4万9000人増)への改善が見込まれる。インフレ懸念が根強いだけに、景況感の改善はマイナス材料視される可能性がある。1日には米ニューヨーク連銀総裁が講演を行う。

  一方、為替市場では米金利高に伴ってドル高・円安が進展している。日本の輸出関連にとっては採算向上につながるほか、米景況感の改善も景気敏感の日本株の一定の下支え役を果たすことから、下値では見直し買いも入りそうだ。2月4週のTOPIXは週間で3.3%安と続落。

《市場関係者の見方》

セゾン投信運用部の瀬下哲雄運用部長

  「短期的に株価が落ち着く要素に乏しく、調整局面の1週間となりそう。株式市場はこれまであまりにも米金利上昇を無視した状態にあったが、強い経済指標や行き過ぎた経済対策を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)が市場のインフレ懸念をなだめられるかの重要な分水嶺に差し掛かっている。日本株もテクノロジー株中心に安くなる懸念がある」

T&Dアセットマネジメントの浪岡宏ストラテジスト

  「株式市場はこれまで楽観的で良いとこ取りをしてきたが、冷静になり潮目が変わる可能性がようやく出てきた。金利上昇リスクが引き続きメインテーマとして注目される。経済指標の結果が良いと金利上昇につながると捉えられ株価が下がる懸念がある。FRBは雇用を重視して緩和姿勢を維持しているが、米ADP雇用統計の結果が強気だった場合はFRBにとっては不都合な状況になる。半面、国内の法人企業統計では良い結果であれば株価を底堅くする」

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