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ピンチの時こそ女性、蔑視発言から日本救うか-自民総裁選への道筋も

  • 環境整えば総裁選挑戦、選挙に勝てないとなれば女性の出番-稲田氏
  • 世界銀行の経済権利巡る男女格差調査でも日本は80位に低下
橋本聖子氏

橋本聖子氏

Photographer: Yuichi Yamazaki/Getty Images

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女性蔑視発言が世界から批判を浴びた中、東京五輪・パラリンピック組織委員会会長を引き継いだのは橋本聖子氏だった。火中の栗を拾わざるを得なかった今回の件は、日本の女性政治家が発言権を増すきっかけになるかもしれない。

  自民党の稲田朋美衆院議員はインタビューで、森喜朗前会長の発言を「男女不平等な国なんだと必要以上に発信する結果となった」と話した。状況を変えるには、今年実施される党総裁選に女性議員が少なくとも1人は出馬することが必要であり、稲田氏自身も「環境が整えば挑戦したい」と意欲を見せた。今回と同様に自民党に危機が訪れ「選挙に勝てないとなった時に女性に出番がある」とみている。

LDP Officials As Race To Replace Prime Minister Abe Takes Shape

2020年9月、自民党本部にて

  過去には「首相を目指すなら癒し系になった方がいい」と男性議員から言われた。防衛相や党政務調査会長を歴任した稲田氏でも、女性は一歩下がった方が良いとの空気を今も感じるという。

  結党66年となる自民党の総裁選に出馬した女性は、2008年の小池百合子氏(現東京都知事)だけ。森前会長の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」との発言は日本の男女格差を改めて浮き彫りにした。 

  世界銀行が23日に公表した経済的な権利を巡る男女格差を調査した年次報告書でも、日本は190カ国・地域のうち昨年の74位から80位に低下した。世界経済フォーラムが19年に公表した各国の男女格差を測る「ジェンダー・ギャップ指数」でも153カ国中121位。政治分野での男女差が際立っており、衆院議員に占める女性の割合は約1割にとどまる。

  稲田氏が共同代表を務める党の議員連盟「女性議員飛躍の会」は15日、幹事長や総務会長といった党四役への女性議員登用などを求めた緊急提言を二階俊博幹事長に提出した。党内の政策決定の場に女性議員を増やし、多様な意見を反映させるべきだとの考えだ。

  10月までに実施される衆院選でも女性候補者を30%にするなど数値目標を掲げることが必要だと訴えている。議員や候補者の一定比率を女性とするクオータ制導入は、党内で反対の声が多く議論は進んでいないが、稲田氏は「そういうことをやらないと女性議員は増えない」と述べた。

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