ラガルド総裁、ECBは名目国債利回りを「注視している」
Alexander Weber欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ圏内の金融環境が新型コロナウイルス禍の景気を支える上で十分望ましいかを見極めるため、名目国債利回りを注視していると、ラガルド総裁が述べた。
ECBが超緩和的な金融環境を維持すると表明している中でのラガルド総裁の発言は、長期債利回りの上昇を懸念している可能性を示唆する。
ラガルド氏は22日、欧州議会の行事で「金融環境が引き続き望ましいかどうかを評価するために注視している幅広い一連の指標において、リスクフリーの翌日物金利スワップ(OIS)レートとソブリン債利回りが特に重要だ」と述べた。
さらに「銀行は家計や企業への貸出金利を決める際にこうした利回りを参考にする」と指摘、「それに伴いECBも償還期限が長期の名目国債利回りの動向を注視している」と続けた。
ラガルド総裁の発言後に欧州債は上げ幅を拡大、ドイツ30年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて0.16%となった。
原題:ECB Is ‘Closely Monitoring’ Nominal Bond Yields, Lagarde Says(抜粋)
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