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無印良品、コロナ禍でリフォーム事業を拡大ーホームセンターに照準

  • 今後3年で無印良品をホームセンターと並ぶリフォーム時の選択肢に
  • 昨年12月に開店した有明店で積極的に展開、法人向けも視野

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新型コロナウイルスの感染拡大で巣ごもり需要の盛り上がりが続く中、「無印良品」ブランドを展開する良品計画は、リフォームなど住まいの空間に関連した事業の拡大を狙っている。

  同社は昨年12月、世界旗艦店と位置づける銀座店から約4キロメートル離れた江東区有明のショッピングセンター内に「無印良品 東京有明」を開店した。売り場面積は関東最大規模の4629平方メートルと銀座店を約2割上回る。  

Muji Opens A Mega Store In Tokyo Bay

有明店内に展示されたモデルハウス

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  同店では、空間を売る取り組みの一環として部分的なリフォームから本格的なリノベーション、消費者が自ら作業を行う「DIY」用の資材販売やサポートなどの新サービスを展開している。店内には平屋のモデルハウス展示もある。

  同店の松橋衆店長は、在宅勤務が増えて家庭内に仕事環境を整備するためには、収納用家具や机の購入だけでは限界があることに消費者の多くが気づき始めていると指摘する。

  リフォーム設計時には家族の動線の分析が必要になる。丁寧なヒアリングで「生活の実態をちゃんと拾い上げる」ことを心掛けていると話す。例えば習い事をする子供がいる場合にはどんな習い事をしているのかを尋ね、関連用品の収納スペースなどを考慮に入れるという。有明店の特徴として近隣に共働き家庭が多いことから、家事のストレスをいかに軽減するかという点も意識している。

  リフォーム用資材のラインアップ強化にも取り組んでおり、同氏は無印良品がリフォーム分野の選択肢として、今後3年ほどで専門店やホームセンターと並ぶ存在になることを思い描いている。自社にない商材は要望に応じて他社製品で補うこともあるという。

  これまで無印良品では一部の店舗でリフォームを取り扱っていたものの、キッチン部分だけに限定。そのために消費者の認知度が低かったという。「トータルでカバーできなければリフォームを考え始めた人が無印良品に行こうとは思わない」とし、リフォーム向けの商品開発を強化していると述べた。

  良品計画は2002年に住空間事業部を設立し、無印良品ブランドでマンションのリノベーションや一戸建て住宅などの販売も手掛けている。

新領域で成長

  開店から約2カ月たった後でも新サービスの利用に関する問い合わせは多く、成約件数は増加の傾向にある。「週末には問い合わせが途切れることがない」とし、商品説明に多くの時間を割いていると明かす。最も人気が高いのがキッチンのリフォームで、その延長でリビングのリフォームにまで話が広がるケースも多いという。

  住宅のリフォームに加え法人需要の取り込みにも意欲的だ。有明店にはオフィスリノベーションのモデルスペースも設置されている。松橋氏は「社員側も企業側も働き方の環境をいろいろと考えている」として、将来は不動産デベロッパーやビルオーナーなどへの法人営業も視野に入れていることを明らかにした。

  マッコーリーキャピタル証券のアナリスト、レオン・ラップ氏は、良品計画は従来の収納や掃除用品とは異なる「他領域で成長を見いだそうとしている」と指摘。国内の小売業界各社は、人口が減り続ける中で新領域の開拓に乗り出しており、良品計画の試みもその一例だと述べた。

  小売業界では、家具の製造販売チェーンのニトリホールディングスが昨年、ホームセンター大手DCMホールティングスによる株式公開買い付け(TOB)に割って入り、島忠を買収してホームセンター事業に進出を果たしている。

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