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リフレの熱狂、新興国市場にとってリスクにも-米国債利回り上昇で

  • 新興国市場のオーバーウエートにJPモルガンが警鐘
  • 米10年債利回りが1.5%超え2%に向かい始めれば警戒水準-ANZ

米国債利回りの上昇が新興国資産の好調を頓挫させる恐れがある。

  力強い景気回復と米国の大規模景気対策への期待から、 ゴールドマン・サックス・グループやアムンディが新興国資産への強気を示してきた。しかし、こうした期待に基づくリフレ取引が引き起こした米国債売りには警戒すべきだと、JPモルガン・チェースは指摘する。

  「リスク資産への資金配分で今年不安があるのは、新興国市場のオーバーウエートだ」とJPモルガンのストラテジスト、ジョン・ノーマンド氏が17日のリポートで指摘した。

Yield premiums EM bonds offer over Treasuries have been shrinking

  相場変動の激しさで知られる新興国資産にとって、米国のインフレ懸念再燃と米国債利回り上昇は脅威だ。米国債売りがさらに続けば、高利回りの新興国債の相対的魅力が薄れ資金が流出する可能性がある。 

  最大で1兆9000億ドル(約200兆円)規模の米追加景気対策の影響を投資家がしっかりと受け止め始めるのに伴い、10年物米国債の利回りは今週、1年ぶりの高水準に達した。BNPパリバのアジア太平洋新興国市場調査責任者、シッド・マトゥール氏によれば、米国債の動きは新興国債の急速なリプライシングにつながり得る。

  またカマクシャ・トリベディ氏らゴールドマンのストラテジストは17日のリポートで、「米国の金利急上昇は高利回りの新興国通貨の急激な売りを引き起こす可能性がある」と指摘した。米国の「金利の動きが穏やかになれば反転し得る」と付け加えた。

  世界経済の拡大期には資本の流れが加速する傾向があり、利回り上昇の悪影響が打ち消されるため、米国債利回り上昇は必ずしも新興国市場にとって逆風にならないとの見方もある。

  しかし、最近の急激な上昇はストラテジストらを警戒させている。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアジア調査責任者クーン・ゴー氏は、10年物米国債利回りが1.5%を超えて2%に向かい始めれば同行にとっては「警戒水準」だとして、アジアの債券からの資金流出につながる公算が大きいとの見方を示した。18日は1.3%前後だった。 

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原題:The Reflation Euphoria Has a Dark Side for Emerging Markets (1)(抜粋)

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