トルコ・リラ、2021年は好調なスタート-懐疑派も強気転換か
Tugce Ozsoy-
経済政策チーム刷新の昨年11月前半以降、リラは対ドルで23%上昇
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今年末までに1ドル=6.5リラまで値上がりとの予想も
トルコ・リラは今年好調なスタートを切った。今後数カ月は一段高となるものの上昇ペースは鈍化するとみている一部の懐疑派も味方に引き入れつつある。
エルドアン大統領が経済政策チームを刷新した昨年11月前半以降、トルコ・リラは対ドルで23%上昇と、世界の通貨中で上げが目立つ。投資家の間では経済立て直しのためより正統的なアプローチが採用されるとの楽観的な見方が広がった。
ソシエテ・ジェネラルやHSBCホールディングスのアナリストらは、リラ高の流れはすぐには終わらないとみている。リラは年末までに1ドル=6.5リラと、現行水準から7%上昇すると予想。トルコの外貨準備高減少でエルドアン大統領が金融政策への介入を今のところは思いとどまるとの見方が背景だ。最近の利上げやインフレ率が2桁台にとどまるとの見通しもこうした強気な見方を後押ししている。

ソシエテ・ジェネラルの新興国市場戦略ディレクター、フェニックス・カレン氏(ロンドン在勤)は、政府が短期的な資金需要の高まりに直面する中、「トルコの政策余地はこれまでの数年に比べるとはるかに小さい」と指摘。その上で、リラの上昇ペースはおそらく減速するだろうと述べた。
コエックス・パートナーズのエコノミスト、ヘンリク・ガルバーグ氏(ロンドン在勤)は「引き続き広範な環境がリスクセンチメントを支えると考えており、トルコ中央銀行はより保守的な政策アプローチを維持することが可能で、リラは上昇し続けると思われる」と語った。

原題:World-Leading Lira Rally Turns Bank Analysts Into Bulls (1)(抜粋)
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