ホテル潜伏のロビンフッドCEO、顧客から殺害脅迫も-下院証言控え
Annie Massa-
ゲームストップなどの株価急騰巡り下院金融委が開く公聴会で証言へ
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テネフ氏は政治の領域に広がる批判を何とか落ち着かせる必要がある
個人投資家向けの株取引アプリを運営する米ロビンフッド・マーケッツの共同創業者ウラジミール・テネフ最高経営責任者(CEO)は、激怒して「殺害する」と脅す顧客から身の安全を守るため、ホテルに潜伏してきた。だが、やはり憤慨してビジネスを脅かす恐れのある議員らとすぐに向き合うことになる。
週末に34歳になったばかりのテネフ氏は、ビデオゲーム販売の米ゲームストップなど特定銘柄の株価が1月に劇的に上昇した状況を巡り、下院金融委員会が18日に開く公聴会で証言する。

テネフCEO
テネフ氏はロビンフッドが今年予定する株式の上場を順調に進めたい意向だが、政治の領域に広がる批判を何とか落ち着かせる必要がある。
事情に詳しい関係者の1人によれば、テネフ氏を殺害の脅しを受けた後、ここ数日帰宅を避けている。憎まれる感覚について、ぞっとするようなジョークもひそかに披露しているという。会社をより苦しい状況に追い込みかねない厳しい態度の議員らに相づちを打つ格好だ。
クライシスコミュニケーション会社Kグローバルのパートナー、ジーン・グラボウスキー氏は「全ての議会公聴会、全てのニュースストーリーには被害者と敵役、弁護する人が存在する。彼は成り行き上、敵役として出席することになるだろう」と指摘した。
下院の公聴会はバーチャル形式で行われ、ヘッジファンド運営会社シタデルを率いるケネス・グリフィン氏らも出席する。たった1人で証言しなければならなかったマーク・ザッカーバーグ・フェイスブックCEOのケースと比べれば、テネフ氏は安心できると感じるかもしれない。ロビンフッドの広報担当者は、コメントを控えている。

出典:ブルームバーグ)
原題:Hiding in Hotel, Robinhood CEO Prepares for Political Face-Off(抜粋)