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Photographer: Soichiro Koriyama/Bloomberg
cojp

GDPは年率12.7%増、外需中心に2期連続2桁成長-10~12月

更新日時
  • 7-9月期に次ぐ高い伸び、設備投資や個人消費もプラス寄与
  • 市場では1-3月期に再びマイナス成長見通し、個人消費落ち込む

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2020年10-12月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率で12.7%増と、2四半期連続の2桁成長となった。伸び率は市場予想(10.1%増)を上回り、比較可能な1994年以降で20年7-9月期に次ぐ高水準。新型コロナウイルス対応の政策効果で消費が堅調に推移した上、海外経済の持ち直しに伴う輸出の回復が寄与した。内閣府が15日発表した。

  中国経済の回復を追い風に輸出が2四半期連続で増加、設備投資は半導体製造装置などの生産用機械への支出が寄与し3四半期ぶりにプラスに転じた。個人消費は12月まで続いた「GoToキャンペーン」など政策の後押しもあり、2四半期連続で増加した。

  西村康稔経済再生担当相は「日本経済の潜在的な回復力を感じさせる」と内容を評価。一方、「依然としてコロナ前の水準を下回っており、回復は道半ば」と述べ、「経済の下振れリスクに十分注意する必要がある」と指摘した。

  市場では1-3月期のGDPは再びマイナス成長が見込まれている。新型コロナの変異株流行で欧米諸国はロックダウン(都市封鎖)など行動規制を再び強化。日本では緊急事態宣言の再発令で、飲食店を中心とする時短営業や不要不急の外出自粛といった措置が取られており、個人消費が再び落ち込む見通し。  

キーポイント
  • 実質GDPは前期比3.0%増、年率換算12.7%増(ブルームバーグ調査の予想中央値は2.4%増、10.1%増)-前期は5.3%増、22.7%増
  • 個人消費は2.2%増(予想2.0%増)-前期5.1%増
  • 設備投資は4.5%増(予想2.4%増)-前期2.4%減
  • 輸出は11.1%増、輸入は4.1%増-外需寄与度は1.0%
2期連続の2桁成長

エコノミストの見方

三菱UFJモルガン・スタンレー証券景気循環研究所の宮嵜浩シニアエコノミスト:

  • 設備投資が強かった。製造業で輸出をけん引役とした生産の持ち直しが設備投資の増加につながりやすくなったということだろう
  • 耐久財消費の好調さが個人消費の上振れにつながった可能性。耐久財は自動車や家電など高額品が多く、資産効果の影響を受けやすい。コロナ禍でも株は堅調で、家計の消費を支えたというところはあると思う
  • 1-3月期のマイナス成長は大方の見方。コロナ感染者数のペース鈍化で緊急事態宣言終了も視野に入り、4-6月期では個人消費が持ち直していくだろう

住友生命保険運用企画部の武藤弘明エコノミスト:

  • ちょっと遅れてはいたが、輸出に誘発される形で循環的に設備投資もようやく出てきたという感じ。思ったよりはリバウンドが強かった
  • 設備投資では新たな主役として製造業の一部家電品企業、非接触型製造業というところが出てきている形
  • マクロ全体でみると1-3月はまた弱まるだろうが回復基調

SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミスト:

  • 今回のGDPは主に消費、輸出、設備投資によって押し上げられた。コロナがなければ景気は回復できることを確認させる内容
  • ただ景気を押し上げる方向に舵を切ったからこそ感染者数が相当増加し、部分的な緊急事態宣言の発出につながったともいえる。先行き楽観的になるような内容でもない
  • 日銀にとってはなにか追加緩和が必要とするような内容ではないだろう

内閣府の説明

  • 実質GDPの年率12.7%増は比較可能な1994年以降、20年7-9月期に次ぐ高い水準
    • 民間消費支出は自動車、外食、携帯電話がプラスに寄与
    • 民間設備投資は半導体製造装置などの生産用機械への支出が寄与、15年1-3月の5.1%増以来の大きさ
    • 輸出は自動車や生産用機械が寄与、比較可能な94年以降で最大
  • 20年実質GDPは4.8%減と09年以来11年ぶりマイナス成長、過去2番目のマイナス幅
    • 個人消費は比較可能な94年以降で最大のマイナス、住宅、設備、輸出いずれも09年以来のマイナス幅

(3段落目に西村再生相の談話を追加して更新しました)
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