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バイデン大統領の最低賃金引き上げ案に逆風、CBOは雇用減少を警告

  • 民主党の経済対策法案に盛り込めば上院ルールに反する可能性
  • 賃上げで貧困者は90万人減少するが、失業者は増加へ-CBO

1兆9000億ドル(約200兆円)規模の米経済対策案の一環として最低賃金を時給15ドルに引き上げを目指すバイデン米大統領の取り組みは、議会予算局(CBO)の新たな報告書で政治的および手続き上の障害にぶつかった可能性がある。

  CBOは8日、この措置で90万人が貧困から脱却するものの、2025年までに失業者が140万人増えると試算。財政赤字を向こう10年で540億ドル拡大させるとの見通しも示した。

  この予測は同措置で雇用が奪われるとする共和党の主張をあおる上に、議会民主党指導部が取りまとめている支援パッケージに盛り込むことができるか論争を呼びそうだ。民主党が使う立法手続きには財政的影響が伴うことが上院ルールで条件とされているが、ここで問題となるのは、CBOが試算した財政赤字への影響がこの要件を十分に満たすかどうかだ。

  最低賃金を所管する下院教育労働委員会のボビー・スコット委員長は「CBOの報告書は新型コロナウイルス感染症(COVID19)の救済パッケージを通じて最低賃金を段階的に引き上げる主張を裏付ける」と指摘。上院予算委員会のバーニー・サンダース委員長も、CBOの報告書は賃上げ措置を盛り込むことができるという自身の見解の正当性を立証すると述べた。

  だが、両委員長の主張に異議が出ることはほぼ確実だろう。民主党が新型コロナのパンデミック対策パッケージで使う財政調整措置はバード・ルールに基づいており、この措置による財政的影響が「単に付随的」な内容にすぎない場合、ルールに反するとされるためだ。

  元上院予算委員長で現在は非営利組織バイパーティザン・ポリシー・センターに所属するビル・ホーグランド氏は「それが財政状況に影響をもたらさないと主張することは難しいだろうからバード・ルールの対象にはならないかもしれないが、労働市場の規模との比較では依然、『単に付随的な』ものと考えられると思う」と語った。

  CBOの報告書はこの最低賃金引き上げが10年間の期間を超えて財政赤字をもたらすとしており、これもバード・ルールに違反するだけに、法案手続き上の新たな障害となる。

原題:Biden Minimum-Wage Push Gets Fresh Headwind With CBO Estimates(抜粋)

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