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ソフトバンク社長、証券会社からペイペイの上場提案受ける-決算会見

更新日時
  • 今期営業利益は9700億円に上方修正、法人事業が予想以上に好調
  • 総合デジタルプラットフォーマーにしていく-宮川次期社長が抱負

国内通信大手のソフトバンクの宮内謙社長は4日の決算会見で、傘下の電子決済サービス企業であるペイペイについて、証券会社から早期の株式公開の提案を受けたことを明らかにした。

  宮内社長は、ソフトバンクとして意思決定したものではなく、あくまで提案だと説明した上で、赤字企業の上場も多い米国の例を挙げながら、株式公開は「いつでもできる」と述べた。

  また、ペイペイの評価額はユニコーンと呼ばれる1000億円を超すのかどうかとの質問に対し、「そんなものではない」と応じ、「もう1個ヤフーを作るぐらいの価値があると思っている」とより大規模になるとの認識を示した。

  ペイペイの登録ユーザー数は1月末時点で3500万人を突破。資本構成は親会社のソフトバンクグループが50%、ソフトバンクと子会社のZホールディングスが25%ずつとなっている。

Softbank Group Corp.'s Earnings Announcement

  ソフトバンクは同日、今期(2021年3月期)の営業利益計画を9200億円から9700億円に上方修正した。市場予想の平均9463億円を上回る。テレワーク需要の増大により法人事業の売り上げが伸びたことなどで、前期比では増益率が0.9%から6.4%に拡大する。

  発表資料によると、ヤフー事業では電子商取引(eコマース)の取扱高が増え、モバイル通信など主力のコンシューマ事業のスマートフォン契約数も堅調に推移。流通事業での行政からの大型プロジェクト受注も寄与した。

  宮内社長は、法人事業の好調について「テレワーク需要が予想を上回った」と説明。企業のデジタル化支援のため、同事業の営業人員の増強を図っているとし、ヤフー事業の成長などとともに「事業の多様化が一気に進んできた」との見方を示した。

新たな今期業績計画
  • 売上高:5兆1000億円(従来予想4兆9000億円、市場予想4兆9993億円)
  • 営業益:9700億円(従来予想9200億円、市場予想9463億円)
  • 純利益:4900億円(従来予想4850億円、市場予想5033億円)

  1株当たり86円とする年間配当予想は据え置き。なお、新たな業績計画には子会社のZHDとLINEの経営統合の影響が現時点で予見可能な部分について織り込まれているという。 

  同時に公表された20年10-12月期(第3四半期)の営業利益は前年同期比3.6%増の2520億円、売上高は11%増の1兆3786億円。売上高は18年に株式を上場して以降、四半期ベースとしては最高となった。

10-12月期業績
  • 売上高:1兆3800億円、前年同期比11%増、市場予想1兆2900億円
  • 営業益:2520億円、前年同期比3.6%増、市場予想2431億円
  • 純利益:1187億円、前年同期比8.7%増、市場予想1292.7億円

  国内通信各社の間では携帯電話料金の値下げ競争が一段と激化している。昨年12月にいち早く手続きをオンラインに限定する割安プランを示したNTTドコモに対抗し、ソフトバンクも3月からデータ容量20ギガバイト(GB)で月額2980円のサービスを導入する。

来期のコンシューマ事業利益「少し落ちる」

  宮内社長は会見で、コンシューマ事業の来期(2022年3月期)利益は「少し落ちる」との見方を示した。次期社長の宮川潤一副社長兼最高技術責任者(CTO)は、「携帯料金が下がっても、法人やその他で稼ぎたい」と話し、ソフトバンクとしても5年、10年先の変革を見据えて「総合デジタルプラットフォーマーにしていく」と抱負を語った。

  ソフトバンクでは4月1日付で宮川副社長が社長兼最高経営責任者(CEO)に昇格し、宮内社長は会長、孫正義会長は創業者取締役に就く。宮内社長は15年の就任以来、非通信領域の拡大による事業多角化を進めてきた。子会社化したZHDはファッション通販のZOZOを買収し、LINEとの統合作業も最終局面となっている。

ソフトバンク新社長に宮川氏、宮内氏会長に-孫氏は創業者取締役

(決算会見の内容を追記し、全体を再構成します)
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