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ロビンフッド危機で浮き彫りに、取引手数料無料モデルの隠れたコスト

手数料無料の株式取引は結局のところ、極めて高い代償を強いる可能性がある。

  こうした事態に直面しているのは、インターネット上で話題になった銘柄への投機によって大きな損失を被った個人投資家や、株取引の「ゲーム化」で投機熱をあおったとして非難を浴び、巨額の資金調達を余儀なくされたロビンフッドだけではない。本質的価値とほとんど関係のない荒い値動きに見舞われている株式市場もそうだ。

  ここ1週間の現実離れした出来事が投資家に何か教訓をもたらしているとすれば、それは利点があるにせよ、手数料無料モデルを原動力とする株式市場の「民主化」はリスクなしでは済まないということだ。

  米ゲームストップの株価乱高下は今ではほぼ誰もが知るところになった。ただ、これは多くの点で、短期的な株取引を全ての人が無料で利用できるようになった時に起こり得る最も顕著な例を示しているにすぎない。

Robinhood Users Had Accounts Looted, Say There's No One To Call

手数料無料

写真家:ブルームバーグ/ブルームバーグ

  もちろん、取引手数料ゼロを目指す競争は、ウォール街の既成勢力に偏りがちだった株取引を平等化し、普通の米国人が将来の経済状況を自ら管理するのを助けるのが目的だった。それでも最近の出来事は、手数料無料化のアイデアの草分けとなったロビンフッドにとってだけでなく、証券業界の他の全ての人にも厄介な問題を浮き彫りにしている。

  チャールズ・シュワブやEトレード・ファイナンシャル、インタラクティブ・ブローカーズなど主要オンライン証券会社は、いずれも個人投資家の取引殺到で混乱に見舞われたか、一部の取引を制限することを迫られた。

  ロビンフッドはコロナ禍で外出を控えるミレニアル世代の人気で1週間ほど前までは当たり年となるはずだったが、今や岐路に立たされている。同社は資本を支えるために巨額の借り入れや資金調達を行わなければならなかった。規制当局や議会は同社の判断を検証する方針だ。

  また、人気の急騰銘柄の購入を制限するというロビンフッドの緊急決定に裏切られたと感じている多数のユーザーは、今やそうした銘柄が下落する中、同プラットフォームから去る方針を示している。

  ロビンフッドはコメントを控えた。

  BTIGのチーフ株式・デリバティブ(金融派生商品)ストラテジスト、ジュリアン・エマニュエル氏は「オンライン取引手数料が無料でなければ、ここ数週間で見られた影響は格段に小さかっただろう」と指摘。「以前は有料だったが、今では無料のように見える活動に従事している時、特にそれでお金を稼いでいる場合は、それをより頻繁に行う傾向にある。意図しない結果の法則を示す格好の例だ」と述べた。

Fun and Free?

The no-fee trading model fueled the speculative mania in GameStop

Source: Bloomberg

原題:
Robinhood Crisis Reveals Hidden Costs in Zero-Fee Trading Model(抜粋)

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